阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会が運営しています。当会の活動のほか、阿佐ヶ谷の問題についての個人・団体の発信、区の動向をまとめています

1.13アンケート(後)

1.13ワークショップ「みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来」参加者アンケートを掲載します。(1/30到着分まで。メール・郵送で到着順。原文ママ。追加分はスキャン画像)。今回は後半3通です。

質問項目は

1.ワークショップでご自分が提案したこと(A街区、C街区)

2.杉一小改築問題、阿佐ヶ谷まちづくり事業についてのお考え

3.今回の企画についての感想やご意見

4.阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

5.今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

6.区長にメッセージ

について自由記述式で、全項目についての回答でなく、書きたい項目だけでも可としました。

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No.6 (オンライン参加)

④ 阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

かろうじて残った大木を次世代につなげるために、土中環境のことが分かる専門家を呼んで、木の健康を維持するための手入れを、定期的に市民と住民で行う。その費用は、区から援助してもらいたいです。

今の区長は、気候変動に著書で言及していますが、実務面で環境保護に関しては詳しくないようなので、緑化政策も住民が主体で行う方が良いと思います。保護樹木も区に任せていたら、伐採される可能性が常にあるのではないでしょうか。

⑤ 今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

嫌なテーマを避けずに、定期的に住民と対話の場を設けてほしいです。

⑥ 区長にメッセージ

阿佐ヶ谷再開発事業において、区長が著書で述べてきた「ミュニシパリズム」が実践出来たとお考えですか?

残念ながら、区長の意思決定の理由が不透明ですし、一体、住民の提案や意見はどの程度反映されているのでしょうか?

行政を動かせるのは、住民の声が横につながってコレクティブ(集合的)な力になるときです。『地域主権という希望』P35  

と著書にありますが、阿佐ヶ谷再開発に関しては、住民の声は、コレクティブな力ではないから、吸い上げられなかったのでしょうか?

外から見ている限り、十分に住民参加と意見を反映しての、前区長の計画通りで予算化するとは考えられません。決定理由を論点をずらすことなく誠実に、区民へ話をして下さい。

善福寺川の件については、再公営化の専門家として色々述べられますが、ご自身に決定権がある再開発についても同様に、情報をしっかり公開し、区民と丁寧な対話、議論を重ねて、それらの意見をきちんと反映させた結果を出せないのであれば、区を分断し混乱させますので速やかな辞任を要求します。

 

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No.7

1.ワークショップでご自分が提案したこと(A街区、C街区)

A街区は、絶対に杉一小(計画変更すれば、必要最低限の地上校庭もとれる。日影の心配はあるが、それはC街区も同じ。) 超高層ではない複合施設にして、商業施設ではなく、文化・芸術・健康的生活などを目的とした施設を入れる。杉並区には、適当な規模の音楽ホールがないので、是非音楽ホールを。)

C街区は、失われた緑を再生する拠点に。人工的でない公園。また、川・低湿地という特性も生かして、池やビオトープも。蛍の生息できるような場所に。杉一小仮校舎は、その機能終了後に、「阿佐ヶ谷文学館」「杉並平和資料館」「男女平等~~センター(今ゆう杉並にあるものを移転)」など。

2.杉一小改築問題、阿佐ヶ谷まちづくり事業についてのお考え

阿佐ヶ谷再開発・杉一小移転問題は、国が進めている、駅前の一等地にある公共の土地(特に学校)を、民間力によって高層ビル化して、金の成る木として有効活用しようとするものの一環。それを前田中区長が率先して進めてきた。これは、区民のためのことか?子どもたちのためのことか?一部の地主などと甘い汁を吸う人たちを優遇する施策ではないか。

岸本区政には「地域のことは地域で決める」を、阿佐ヶ谷で実践してほしい。

3.今回の企画についての感想やご意見

年末から、スタッフの一人として、企画・準備、Walkの付き添いや、グループワークのプレゼンをしたりした。

やはり、現地Walkは意味がある。私も初めて案内をしてもらって歩いたとき、それまでの知識とは別次元で「絶対ダメ」「ダメなものはダメ」を確信した。当日一緒に歩いてくれた人たちも同じだと思う。だから、区長も一緒に歩いて欲しかった。(133号線反対する会と一緒に道路予定地を歩いてくれたじゃないですか!)

レクチャーは抜群に素晴らしかった。ただの「なんでも反対」の「反対派」じゃない。住民としてまちの将来を一緒に考えて創っていきたい仲間たち。だから、区長にも聞いてほしかった。区職員が例の模型をもってきてくれて、一緒に話を聞いてくれて話し合えることを夢見ていました。

私も一緒のグループだった人も、こういうワークショップに不慣れ。口ばかり動いてなかなか手が動かない。理念を語りながらも、創造的なワークショップができるようになりたい。もう一度やったら、もっと深く考え、もっと現実的に可能で、もっと将来の夢が見えるものが生み出せると思う。また、やりたい。

4.阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

まずは、区に「移転ありき」の考えをやめてもらう。

その上で、建築家や様々な専門家、実際の住人(いろいろな世代の)も参加して、プランを出しあえる場を作りたい。

5.今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

移転ありきの「阿佐ヶ谷セッション」はだめ。

8月、10月の「振り返る会」に参加した人は、引き続き対話の場が用意されるものと信じていた。まずは、その続きをやるべき。(「振り返る会」の形式はもういらないが。)

どんな「対話の場」がいいかを、住民と行政が話し合って進めるのが、何より大事。

6.区長にメッセージ

1/13WS、本当に区長に参加してもらいたかった。

私たちと一緒に、そして職員も連れて、参加してくれたら、視界が開けたと思いますよ。日々「推進派」からあることないことを言われて脅されている区長は、大変な仕事をしているのは皆分かっています。だからこそ、一歩外へ出て、実際のところをご自分の足で歩き、ご自分で見て聞いたら、岸本さんなら、きっと気づいてくれたはずです。「厳しくても、住民と共に歩もう」と。代々の大地主や神社や寺院、大病院という「地域の有力者」は、行政として無視できない存在ではあっても、決して阿佐ヶ谷住民の代表ではない。小さい声の、お金も力もない庶民の思いを聞いてください。

私は4代目阿佐ヶ谷っ子で、2人の子は河北病院で産み、父を河北病院で送りました。なんだかんだ言ってもお世話になっている地域の病院です。特に大地主や神社や寺院、大病院と喧嘩をしたいわけではない。でも、今は封建時代じゃないですよ。民主主義の時代のはず。

岸本さん、「地域のことは地域で決める」「対話の区政」を、阿佐ヶ谷で諦めないで。

 

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No.8 (追加郵送)

(1.31以降の到着のため、次回区長に提出いたします)

1.13ワークショップ・アンケート(前)

1.13ワークショップ「みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来」参加者アンケートを掲載します。(1/30到着分まで。メール・郵送で到着順。原文ママ)。今回は前半5通です。

質問項目は

1.ワークショップでご自分が提案したこと(A街区、C街区)

2.杉一小改築問題、阿佐ヶ谷まちづくり事業についてのお考え

3.今回の企画についての感想やご意見

4.阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

5.今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

6.区長にメッセージ

について自由記述式で、全項目についての回答でなく、書きたい項目だけでも可としました。

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No.1

1.ワークショップでご自分が提案したこと(A街区、C街区)

C街区の東寄に池のある樹林の創出

(弁天池を潰してマンションだか駐車場にしたと耳にして呆れたので。

元々の地質に則った生態系を復活させれば宜しい。)

A街区は、北にある神明宮の森や一低層に配慮のある設計として

北側は高さを下げる。

2.杉一小改築問題、阿佐ヶ谷まちづくり事業についてのお考え

武蔵野で建築被害に遭い「建築調整会」を起こしたことがあり、

環境保護目線で計画を見てきた。

C街区に杉一を持ってくるのは宜しくないと早い時点から職員(主任クラス)にはコメントしてきた。

デベロッパーの恐ろしさはそれなりに知っている。

A街区も騙し取られるとみている。

3.今回の企画についての感想やご意見

企画・準備された皆さんの超人的なパワーに目を白黒

4.阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

問です。

A街区をデベロッパーから守ることにシフトするというのも一つの選択かと。

3割は我々に権利があるとしても敵は陰謀を企んでいるかもしれませんし。

地域の方が頼りです。毎日、現場から目を離さないで欲しい。

5.今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

今現在は知らないが、

岸本区長就任当時は「区長への手紙」が機能していなかった。

区長に見せるかどうかは案件担当職員次第。

実際、私が出したのは区長に届かなかった。

武蔵野は全部届く。

また、部署ごとのメルアドが公開されていないのは大変問題。

アクセスツールが電話だけだと時間のロス等生じ、

結果、敷居が高くなる。

言った言わないの問題も生じる。

個人的な職務経験上、電話というのは非常に迷惑なツールと痛感している。

(武蔵野はメルアド公開)

イベントでしか意見発信できないのは困る。

6.区長にメッセージ

区庁舎では職員に四方八方囲まれているという苦しい状況もわかります。

でも、今が踏ん張りどころです。

全国から岸本区政にエールを送る人を落胆させないで下さい。

(当方は武蔵野で生活している杉並区民)

 

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No.2

➊ワークショップでご自分が提案したこと

A街区は小学校を含む官民協業の教育・育児複合施設に。

建物の地上の高さ制限は地下を活用してクリア。

体育館、プール、ホール等を地下化するなど。

7年前にいったん採択された屋上校庭案も一時避難場所をクリアしつつ前向き検討。

C街区は、小学校の仮校舎を利用した近代児童文学館と森の復活と防災公園。

➋杉一小改築題、阿佐ヶ谷まちづくりについてのお考え

A街区は教育、C街区は緑と防災の拠点・象徴に。

地権者、利権関係者、商店会、町会だけでなく、広く普通の一般区民の意見やアイデアを取り込む仕組み作りをして欲しい。

➌企画についての感想やご意見

とても有意義。本来はこのような企画は区が主催して何度も行うべきだが、区がやらないのでお手本として代わりにやっていただいてよかった。

いったん現計画の換地を前提にした議論とすることが参加者によく伝わっておらず、換地そのものに反対する意見で時間が多く取られ、企画主旨に沿った議論に時間が避けなかったのが残念。

➍阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

区の姿勢に関係なく地道に正しいこと言い続ける行動は大事だが、それだけでは区は動かせないし、多くの支持者は得られない。区が耳を傾けざるを得ない状況を作り出す行動にシフトチェンジを。

例えば、住民訴訟、予算案否決、不信任案提出、議会解散〜区長&区議再選挙など。

➎今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

これまでのような「見直しなき対話」の継続は、区民をいたずらに疲弊させるだけで、結果として「対話の区政」を後退させるもの。対話をするなら見直し前提で、区民の意見を聞き入れる前提での対話の機会を作って欲しい。

➏区長にメッセージ

計画を進行しても見直しても、いずれにしても軋轢は避けられない。そういう時は初志に立ち返り、自分の本当の心に正直に従って行動してください。

 

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No.3

1.ワークショップでご自分が提案したこと(A街区、C街区)

スタッフなのであまりワークショップはやっていません。文学館のグループにおじゃましたときに、建物(紙コップ)にキラキラを埋め込んでステンドグラスみたいにしてみた。写真で見たら映えたので嬉しい。

提案はしてないけど、だいたい川とか湿地にはプールや釣り堀、銭湯があるので、C街区は杉一小と一般兼用の温水プールにしてほしい。ケヤキプールもなくなり、学校のプール各地でなくなりつつあるけど、水泳教育と防災用水として、絶対必要。

桃園川も一部開渠にしたら浸水が軽減できるのではないか。

2.杉一小改築問題、阿佐ヶ谷まちづくり事業についてのお考え

阿佐ヶ谷は杉並の中心であり、田中良前区長の悪いところがすごく出ている。勝手に決めた、反対を聞かない、開発主義的、ネポティズム、利権政治、施設再編で教育を軽視。岸本区政はそういうの止めよう!っていう強い意志を見せないといけないはず。それはどこで?いつ?と言えば、阿佐ヶ谷しかないんですよ。

3.今回の企画についての感想やご意見

スタッフとしてWalkのガイド、会場での司会をしました。Walkの時は天気がよくて(夕方急に雨降った)よかった。新河北病院の予定図のところで「河北は、この屋上緑化でツミが帰ってくる、と言っている」と聞いて、見たらその屋上緑化のとこにエアコンの室外機もあるし、アホかと思って笑った。けど、そういう適当なことを言っている人たちが木を伐って巨大な病院を建てて、汚染や浸水のあるところに学校作ろうとしているのだと思うと、戦慄する。

たぶんみんなSTUDYでマジメにお勉強するのが好きなのかもな、とは思うんだけど、私は歩いたり作ったりするのは楽しかったし、楽しいことはいいことだと思う。

杉一小移転が決まりそうでイヤだなぁ、つらいなぁ、と思いながらでも、C街区に池を作るぞ!とか。そういうの素人考えで子どもっぽい、意味ないと言われるかもしれないけど、素人が何か言っちゃだめ!みたいなのは行政とかゼネコンとかが住民を排除するための理屈なんだから、そのカウンターとしては素人考えは大事。それに素人といっても、土地についての知識とか、みんなそれぞれ知見があるのだから、そういうのをちゃんと汲み上げないと「どこも同じ街」になるんだよ。楽しくないでしょう?

4.阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

うーん。移転をどうやったら止められるのか、は、わかったら苦労せんね。

ワークショップの展開としては、特にA街区は建築的にもっと追求したプランを出したい。でもそれを専門家がやるんじゃなくて、今回の意見を活かして少人数でじっくり造形してみたいです。

5.今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

今日やったみたいなワークショップはほんとは区がやるべき。もちろん移転ありきではなく。Walkも区長・区職員と一緒にやりたい。

6.区長にメッセージ

1/31原風景の会と区長の面会で、みんなの手紙をまとめて提出してくれるということで、そちらに長文を出しました。

その中で「杉一小跡地」って言わないで、と書きました。まだ生徒が通っていて、建物も活きているのに。ほんと言葉って大切なんですよ。それなのにこの話についての区長さんの言葉は紋切り型ばかり。

13日のワークショップ、区長さん、ほんとに来ればよかったと思います。実際に歩いてみたら「跡地」なんて言えないですよ。それにこの問題について、いかにも楽しくなさそーうにやってるじゃないですか。私は13日は楽しかったです。だから、来てほしかったですね。マジで。

 

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No.4

阿佐ヶ谷原風景守る会の皆様 アンケート

 のどかに憩える生活者の街を護り作って行こうと、昨年来の連日・連月の、皆様の大働きに感謝 表敬です。

2  杉一小改築問題、阿佐ヶ谷まちづくり事業についてのお考え

従来の学校改築は、校庭に仮設校舎を作りなが建築を進めるのが当たり前でした。何故杉一だけは病院跡地に新たに移築するのが良いときめたのかに無理があると思う。区史では、明治に杉並にも初めての学校を創るなら、子どもたちのために、(いずれ出来る)駅に近くて森にかこまれた高台の一等地を地主が提供してくれたそうです。それを、地価の高い一等地は学校なんかより もっと儲かる商業施設などに使うのが有効 という、子どもたちより金権主義の考えにゾッとします。ただこれは前区長の独走でなく国や都政の方針のようです。全く心貧しい考え方に、区政が、教育委員会が乗ってしま?  

是非、区は考えなおすべきです。

3 今回の企画についての感想やご意見

区の契約の経緯、金の動き、地価の評価、改築費の比較検討、汚染地改善の手続きや費用などなど素人顔負けの資料集め、調査、検討、議論に議論を重ね、丁寧な区への要望書や意見書つくり、話し合いの場つくり等など、みなさんの慎重で手間を惜しまない努力  に感じ入っております。

5 今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

区政が住民の思いあら離れている現状には声を上げるべきですが、岸本区長を声高に糾弾すると、前区長再選に継りかねないので、

難しいですね。区長は日本の裏談合政治や保守議員のこころざし低さに慣れていないから、この2-3年は、根気よく説得・応援していくしかないと思います。

区政に対する みなさんの丁寧な心遣いに満ちた闘い

ほんとうにご苦労さま、ありがとうございます。

 

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No.5

➊ワークショップでご自分が提案したこと

・子供の未来に最高のプレゼントをする気持ちで

・モノありきではなく、ソフト(少子化も含めた未来の教育、子育て、生活や社会を描く)。それからハードを考える

➋杉一小改築題、阿佐ヶ谷まちづくりについてのお考え

・再度、開発プロセスからやり直した方がいい。

・現在の検討は不動産業のようになっている~不動産業の視点は1,2年後しか見ていない。100年とは言わなくてもせめて30年先の視点。課題や仮説レベルであっても見通したい

➌企画についての感想やご意見

・杉一の小学生(1年生)の数が急減している。その理由をパネル展で聞いても、不明でした。

・これまでの延長ではない学校と生徒のあり方をもっときちんと検討すべき。

➍阿佐ヶ谷まちづくりについて、今後どのような行動をしたらよいか

・現案の白紙化

・あらたな開発プロセスの提案と実施

➎今後行政は区民・住民に対して、どのような「対話の場」を持つべきか

・「対話」や「情報提供」「アンケート」「意見を聞く」ではなく、開発プロセスの共有者、共同推進者としての区民・住民

➏区長にメッセージ

・「プロセスに問題がある」の答えは「新たなプロセス」です。「住民参加型の開発プロセス」という答えが求められています

・もう一つの問題指摘、「分断」を理由にするのは悪手です。本来の目的や目標を見失います。

・「子供の未来の課題」を出していない、答えが描かれてないのが現プロセスの最も大きな欠点です。また、子供(の未来視点)を何より優先とするなら現案選択はありあえないでしょう。あらためて第3の道探しが求まられていると思います。

区長との意見交換とプレゼン第二弾

1月31日(水)「阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会」は岸本聡子区長・区担当職員と意見交換を行いました。14人参加、2時間弱。

 

はじめに、1.13WSの報告第2弾(STUDY1,2の報告と、参加者アンケート7人分)と、区長への手紙の束(会としてつけたヘッダーに要求項目を書き、12人分の手紙)を、区長に手渡しました。

1.13ワークショップ・アンケート(前) - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

1.13アンケート(後) - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

アンケート、区長への手紙を私たち原風景の会に託してくださった皆さん、ありがとうございました。

 

STUDY1:島田 昭仁「土地区画整理事業入門」

1.13[みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来]のSTUDY-1[土地区画整理事業入門]の資料と動画 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

STUDY2:加藤 俊也「換地の公平性について」

1.13[みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来]のSTUDY-2[換地の公平性]動画と資料 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

 

*この後、1.13WSの報告は第3弾として、グループワークとプレゼンの様子と内容をまとめる予定です。

*アンケートは引き続き募集し、追ってブログに掲載(無記名)します。

*手紙については今後の公開方針を検討中です。

 

続いて、島田さん、加藤さんから、区長へ丁寧にレクチャー (1.13WSSTUDY1,2の内容)を行いました。

島田さんから区長・区職に対しては「この計画は今からでも変更できること、変更しても法的に問題ない、賠償請求などもないことをレクチャーするのは、これが初めて。対話を継続し、このような話をすることを求めてきましたが、それが実現する前に、1/22区長ビデオメッセージが出され、1/31記者会見で来年度予算に杉一小移転改築の設計費が計上される発表がされたことは、残念でなりません」

最後に、参加者一人ひとりが意見を述べました。

会の最後に、加藤さんが繰り返し提出している換地の公平性に関する資料公開と根拠の説明を求める「要望書」について引き続き話し合いをもっていくことは確認できました。

前記事[換地の公平性について]の追加資料 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

全体を通して区長・区職からは1/22区長ビデオメッセージ通りの内容でしたが、明快な答えを得られていないことが多く、加えて新たに出てきた不可解な内容もあるため、引き続き話し合いをもつことを要求しています。

 

なお、この場は、クローズドとはいえ、公式な意見交換です。

これまで同様、これから議事録を作成し、双方確認した上で、「議事要旨」として公表されることになります。

そのため、双方の確認が終わるまでは、当会から詳細を公表できないことをご了承ください。

前回2023.12.25の意見交換議事要旨はこちら(杉並区HP)。

https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/089/147/gennhuukei.pdf

2/1(木)記者会見を行いました。 阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会(代表 島田昭仁)、加藤俊也(公認会計士・税理士)

阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会と、加藤俊也氏が2月1日に杉並産業商工会館で記者会見を行いました。[全編動画あり]

記者6人、一般区民を含む全体22人が出席。2時間弱。

進行と概略の説明は松尾ゆり区議。

会からは、前日に区長に住民の手紙とあわせて、会からの要望を渡したことを報告し、3つの要望項目を読み上げました。

 

私たちの会としての基本的な立場は「杉一小の移転計画は引き続き再検討すべき」です。そのため、以下の点を引き続き要望します。


・「見直しなき対話」ではなく、区民との本当の対話をすることを求めます。


・来年度予算案における本件に関わる予算項目の使途を、小学校移転前提に限定せず、小学校現地建替えを含む検討や作業に使用できるよう対応することを求めます。


・換地の公平性についての疑問に誠実に答え、前区政の意思決定を検証することを求めます

 

続いて、加藤氏、当会代表の島田(都市工学の専門家)から説明、大変活発な質疑応答。

土地区画整理事業の資料はこちら。

asakitas1.hatenadiary.jp

 

換地の不公正についての資料はこちら。

asakitas1.hatenadiary.jp

asakitas1.hatenadiary.jp

 

 

最後に「換地の不公正による区財産の毀損について、訴訟も視野に入れて対応を検討すること(要旨)」を明らかにしました。

記者会見のようすは、全編録画が公開されていますので、ご覧ください。マイクが使えなかったため音が小さいので、イヤホン使用を推奨します。

https://www.youtube.com/live/bTXW6EhAduc?si=mKZo2oZiuCsa5fHl


www.youtube.com

(「youtubeで見る」をクリック)

 

記者会見出席の東京新聞・奥野記者により、2月3日付東京新聞朝刊の山手版に掲載されています。

ネット上には上がっていないようなので、やむなく記事画像を掲載します。

情報は、ブログ、X(旧Twitter)で随時発信しています。

◆X(旧Twitter)

https://x.com/asagaya_sugi1/status/1753654426781483223?s=20

 

以下プレスリリース。

 

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報道関係者の皆さまへ

記者会見のご案内

私たちは「阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会」と申します。

この間、杉並区が進めるJR阿佐ヶ谷駅北口開発について地元住民の立場から発言してきました。先日は、1月13日のワークショップイベントについて情報提供と参加・取材のお願いのご案内をいたしました。

この度、1月22日付の岸本杉並区長による前区政踏襲の宣言を受けて、私たち「阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会」としての記者会見を行いますので、取材してくださいますようお願いいたします。 *本状とあわせ、参考資料をお送りします。

<背景説明>

2022年、杉並区長選挙において岸本聡子現区長が「対話と共有の区政」をかかげて当選、昨2023年8月からは、阿佐ヶ谷でも説明会や地域団体との懇談が数多く行われ、私たちは話し合いによる課題解決と計画の見直しに期待をいだいていました。各会ともほとんどの方が移転反対・慎重の意見を表明し、とりわけ学校関係者・保護者から、学校移転についての強い反対を、区長はじめ区担当者に直接伝える機会となりました。

しかし、去る1月22日、杉並区は、岸本区長のビデオメッセージという形で、前区長時代に計画された杉並第一小学校の移転について、既定方針どおりに進めることを一方的に発表しました。

岸本区長の対話の区政に期待していた私たちにとっては不意打ちといえるできごとです。地域、とりわけ学校関係者の落胆は隠せません。また、「杉並を情報公開日本一に」と謳う岸本区政にとって、大きな禍根を残すことを憂慮しております。

<記者会見の概要>

■日時:2024年2月1日(木)10:30~12:00(最長)

■場所:産業商工会館第二集会室(地下1階)

JR中央線阿佐ケ谷駅」南口徒歩5分、東京メトロ丸ノ内線南阿佐ケ谷駅」徒歩3分

https://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/sangyo/shoko/1007450.html

*専門家の知見をふまえ、区と民間の土地交換の不平等(区財産の棄損)についてご説明します。

*記者会見に先立つ1月31日には、当会と区長・区担当職員との意見交換の場が予定されております。この場での討議をふまえ、当会の見解を明らかにします。

*1月31日の区の対応いかんでは、訴訟も含む、様々な手段を検討していることを発表します。

2024/01/29

問い合わせ先:阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会

e-mail:asagaya.genfukei@gmail.com/X(Twitter) DM:@asagaya_sugi1

 

1.13[みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来]のSTUDY-1[土地区画整理事業入門]の資料と動画

 2024.1.13阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会[みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来]のSTUDY-1 島田昭仁氏(工学博士・都市工学)による『区画整理事業の基礎』の資料です(当日資料から大幅に追加あり)(2024.2.6さらに追加:A街区に学校を建設する場合の規模感)。

 


www.youtube.com

 

以下、文字起こしです。

前半が土地区画整理事業について、後半が阿佐ヶ谷北東地区について、それぞれ資料・文字起こしの順に掲載しています。

 

 

 

 

土地区画整理事業の話と、それから実際に後で皆さんで白地図の上でどんなことができるかということをシミュレーションする時に、建物としてどのくらいのものが建つのかということ、建築の話と、両方させていただこうと思っております。建築の方は建築基準法の方になりますが、土地区画整理事業の方は土地区画整理法都市計画法の話になります。私は都市計画の専門ですので、まず土地区画整理事業についてお話しさせていただこうと思っています。

細かい話をする前に、我々何度か区役所の職員の方々とお話をしている中で、区役所の方から難しいですと、事業を変更するのは難しい、困難ですと。区長からも困難です困難ですということを聞いてるんですが。あるいは、今からこの三者協定を区の一存で変えてしまうことは法的に重大な法律違反に当たるみたいなことまで書いてるんですが。そんなことはないですよって話をさせていただきたいと思います。

その一例としてこれからお見せするのはたった2枚のスライドでしかないんですけれども、埼玉県に北本市というところがありまして、そこで行われている土地区画整理事業の話をさせていただきたいと思います。ここに書いてありますように、1996年に事業認可されたものです。「事業認可」という言葉は、都市計画事業でやられたということを指しています。今回の阿佐ヶ谷の場合は「施行認可」であって、こっち(北本市)は「事業認可」。「事業認可」の方が重いんです。要するに、都市計画法で定められた、法律的に根拠がある認可だということです。「施行認可」の方はそうではないです。個人施行だったのでその個人の方々が施行するといったことを認可しますよというだけの話です。その意味では、こちらの「区画整理事業」の方が非常に重い、法的に縛りがあった事業です。それが1996年に認可されておりますが、2019年に見直しを開始しました。どうしてかといいますと、この「区画整理事業」の区域内に縄文時代の遺跡があったんですけども、そこを守った方がいいという市民運動が起こりまして、その市民運動の風に乗りまして、市長が変わりました。その三宮さんという方は、その遺跡を守るために市長になった方です。その方が市長になったと同時に事業の見直しを開始しまして、来年(2025年)都市計画変更になりました。これは「事業認可」の後でしたから、仮換地を行っておりますし、仮換地上の仮換地で当てられた土地のところですでに営業を始めている人も何人かいました。進捗率4割。もうすでに営業開始されて、道路も作られて、4割ができてるという状態の中で事業変更したという事例です。そういうこともありますので、「事業変更できない」というのは間違いです。できます。まずここまででご質問ありますか。

(質問)「事業認可」と「施行認可」の違いについて。

区画整理事業」には3つのタイプがあります。「区画整理事業」正式には「土地区画整理事業」です。3つありまして、1つが「組合施行」、2つ目が「公共施行」、3つ目が「個人施行」というものです。今回の阿佐ヶ谷の場合は、「個人施行」。

それぞれの違いは、「組合施行」というのは、事業組合を作りまして、この区画の事業地区の中の地権者の3分の2以上の合意があれば施行できてしまうという法律的な事業です。「公共施行」というのは、組合ではなくて行政が行う施行のことです。区や都や国などが行う、都市計画事業にのっとってやらなくてはいけない事業のことです。「個人施行」というのは、それに対して、民間の行う事業で、100%合意、事業地区の中の地権者が全員合意していないとできない仕組みになっております。今回はこれ(個人施行)です。一番法的な絡みが多いのは「公共施行」。これは土地区画整理法だけではなくて都市計画法が絡んでいます。2つの法律が絡んできますので、その両方の法的抑えがあるので、非常に重い事業になります。「組合施行」の方は、(「中小企業等協同組合法」と)「土地区画整理法」です。「個人施行」はいずれも「土地区画整理法」には当然載ってるんですけども、「都市計画法」は踏まなくてもいいものです。区画整理法の中でも一番緩いものになっています。

先ほどの「事業認可」と「施行認可」の違いというのは、1と2で行われたものは「事業認可」、(ただし組合施行の事業認可は「組合設立認可」という形で行われます。)(3で行われた)こちらは「施行認可」になります。この意味としては、個人というのは1人という意味ではなくて、民間という意味です。プライベートで行うという意味です。組合や行政ではないプライベートの人たちが行うもので、1人とか2人の地権者が個人の財力でやるもので、それを行政が認可してくださいというだけの話なので、「施行認可」ということになります。また、事業内容が変わったら「施行認可」をやり直して全然構いません。その度ごとにいいですよということで「施行認可」を下ろすのが、行政の役目です。一方、「公共施行」の場合は、「都市計画法」をくぐっていますので 都市計画決定を踏まえて行われてるので、それらを全部変えていかないといけないのですね。そのような縛りがありますので、こちらの方は「事業認可」という言葉になります。ということです。他に質問ありますか。

そういう事例がありますということです。詳しいことを知りたい方は「北本市の久保地区土地区画整理事業」で検索しますと、こういうものが出てきまして、この人が新しい市長です。当初は見直しできるのかなと。コロナの時に当選されて、私も関わっていたんですけども、今うまくいきまして、都市計画決定、変更ができるようになりました。

www.city.kitamoto.lg.jp

 

 

阿佐ケ谷駅北東地区・A街区(杉一小)の建築規制



 

 

[追加資料] C街区(現・河北病院/杉並区が杉一小の移転改築を計画)

 

さて、次に建築の話に移ります。今この地区にどのぐらいの建物が建てられるか。A街区、B街区、C街区がありますが、A街区に絞ってお話ししたいと思います。こちらになります。小学校のところですね。隣がB、Cですが、すでにB街区には 河北病院も建設中ですので、A街区について建築基準法でどのぐらいのものが建つのかということを説明します。まず「用途地域」というものがありまして、このピンク色のところは「商業地域」という「用途地域」になっていまして、ほとんどフリーでいろんなものが建てられる区域になっておりますが、黄色く見えているところが「近隣商業地域」で、「商業地域」の次に(制限が)ゆるい地域です。ただし、こちらの北側に、ちょっと見えづらいんですが、「第一種低層住居専用地域」という一番(制限が)厳しい住宅地域がありまして、ここの地域は制限が非常に厳しくなっています。

これからお話するのは、日影の話です。建築基準には「北側斜線」というものがあるが、今回は「北側斜線」は関係ないので考えないで、「日影規制」だけ考えればいいです。あと「高度地区」が入ってますが、結論から言うと「高度地区」も無視していいので、「日影規制」だけ気にすればいいということです。

今ここに映っているここのところが小学校跡地です。ここにこれから少し獲得拡幅される道路があって、こちら側に世尊院と神明宮があり、ここが中杉通り。そういう位置関係です。もしここにこのぐらいの高さの建物を建てたらどのくらいの日影が落ちるのかということを、シミュレーションを示しながら説明したいと思います。

この「日影規制」というのは、この北側に落とす影が、この敷地から5mから10m離れた所に対して3時間まで許される、10m以上遠い所に関しては2時間まで許される。これはさっき言った一番厳しい「第一種低層住居専用地域」の場合です。この北側にその「第一種低層住居専用地域」がありますので、そこに関してはこの適用がされるということになります。果たしてどのくらいの高さのものが建つのかということですが。仮に一番北側にあるのを20mぐらいにして、その次(南)を30m、さらにその次(南)を40mという風にしました。そうすると、だいたいこんなことをやります。冬至の日12月22日において1時間ごとにどのくらい影がかかっていくのかということをやります。まず北側の20mにした建物だけ見ていくと、多分ここ(北西側)に一番(影が)かかってくると思うので、見ていくと、朝7時にはかかってます。ただ「日影規制」というのは8時から16時までの間ですから、7時に落ちてる影は実際は関係ありません。8時にこのぐらいかかる、9時にこのぐらいかかる、…という風に見ていくわけです。16時には今度こっち側(北東側)にかかりますと。先ほどの「用途地域」で見たように、こちら側の方向(西側)には松山通りの「商業地域」が走っているので、朝7時、8時にかかってる方向の日影はそんなに気にしなくていいんです、「商業地域」ですから。「商業地域」には「日影規制」はありません。が、この15時とか16時、こちらの方向(北東側)には「第一種低層住居専用地域」がありますので、ここを気にしなければいけない。東京都の場合10mを超えた場合は2時間かかってはいけないという規制があるので、それだけ気にしてればいい。次に 先ほどの 20m、30m、40mと段々にしていった場合どうなるのか。こうやって見ていっても先ほどとそんなに変わらないというのはわかります。朝の(影の)方向は商業地域の方(北東)に向いているので関係ない。 この辺りもほとんど(影は)落ちてないです。この辺り(北)は「近隣商業地域」です その先(北東)が「第一種低層住居専用地域」。その先に(影が)かかるのはこの辺ぐらいからです。2時間以内に収まっているので大丈夫ということになります。

ざっとしたシミュレーションですが、だいたい一番北側20mっていうのはだいたい4階建てぐらい。中杉通りの方(西)から見ると、こちらの建物が一番北側になるのでこれが20m、これが30m、これが40m。欅屋敷側(東)から見た時に、(北側から順に)これが20m、これが30m、これが40m。今、(グラウンドを)「コの字型」で設計しています。この「コの字型」というのは、今小学校がある敷地そのままをさしています。今、ここに体育館、ここにサッカーゴール、こちらに校舎があります。サッカーゴールから校舎までの間に、今グラウンドがありますが、その分そのまま取った形で、今ある小学校そのまま落として、体育館がここにある、さらに広げてますけども。そういう計算でやった時に、(A街区に)実際に建てられる延床面積の合計が約12000m2ということになります。小学校はそのうちどのぐらいとれるか。土地の権利からいうと3割ですから、これを100%と考えた時にそのうちの30%とれると考えると、3600m2ぐらいの校舎の延床面積がとれる。グラウンドは今と同じぐらいのグラウンドがとれる計算になります。このようなシミュレーションでやった時に、日影上は問題ないのではないかということです。

こういうことを考えながら実際にどんなものが作れるか、ということになります。

(司会) こういう計画を、「阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会」として「対案はありますよ」ということで杉並区にも出しています。

今日これから考えるにあたって(の条件)は、「日影規制」が北側に2時間かかってはいけない、それでも最高高さは20mまでとれる、それから(A街区の延床)面積12000m2中の3600m2を小学校は使える、そのような感じです。

 

前記事[換地の公平性について]の追加資料

前記事で言及のある「区が委託した不動産鑑定」の報告書と、それに基づく加藤氏の分析、区への要望書を掲載します(1月29日追加)。

不動産鑑定報告書は情報公開にて提供されたもので、加藤氏が区の担当者と面談の際に確認をとったものです。

カラーの文字・線などはブログ編集部で書き加えた部分です。

(前記事[換地の公平性について]レクチャー動画と資料)

asakitas1.hatenadiary.jp

 

 

 

加藤氏が不動産鑑定価格を元にした換地後の面積による資産額。

(実際は不動産鑑定は採用されず、「評価指数」により換地は計算されている)

 

 

開示された資料の抜粋(3ページ)

 






2024年1月24日に加藤氏が区に出した要望書と、区の回答。

 

要望書中にある「阿佐ケ谷北東地区まちづくりFAQ p.46」(2024.1.22更新版)の該当部分は以下。

土地評価
・・・また、この基準の公平性と客観性を確保するために、高度な専門的知識と豊富な経験とそれに基づく的確な判断力とを有する不動産鑑定士が、街区ごとに不動産鑑定評価を実施するとともに、基
準作成や換地評価にあたって専門知識をもつ複数の第三者の意見を伺っています。

https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/089/147/faq.pdf

 

 

2024年1月24日に資料を追加して出した要望書と分析。

 

1.13[みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来]のSTUDY-2[換地の公平性]動画と資料


www.youtube.com

 

2024.1.13阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会[みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来]のSTUDY-2 加藤俊也氏(公認会計士・税理士)による『換地の公平性について』レクチャーと、そのあとの質疑の動画がアップされました。

当日資料はこちら(表紙をのぞく)。

 

資料1

資料2

資料3

資料4

 

資料5

 

レクチャーで言及している「区が委託した不動産鑑定」の提供資料と分析、区への要望書はこちら。

前記事[換地の公平性について]の追加資料 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題 情報

 

 

以下、文字起こしです。

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換地の公平性について

公認会計士・税理士 加藤俊也

 

(司会)そもそもこの換地自体が不公平で、(A街区の)杉並区の持ち分3割ってのはおかしいんじゃないの、少なすぎるんじゃないの、という話を、次にしていただきます。公認会計士の加藤俊也さんです。

 

換地の公平性について、この問題が出てから「振り返る会」があって資料が出てきて、「公平性が担保されているのか」ということでやってみたんですけど。大体、我々、会計事務所の税理士がやる評価は、路線価が一般的なんです。路線価とは何かっていうと、これが国税庁のホームページに載ってる通りの図(資料1)なんです。A街区B街区C街区は私が入れました。そうすると、ここが中杉通りで、例えば(A街区の)ここは平米(m2)当たり121万円、C街区のこの面してるところは平米あたり55万円、という風に全部、道路沿いに土地に値段がついてるんです。なので、我々会計事務所に一般の皆さんから「うち、親の代から住んでる土地があるんだけど売ったらいくらぐらいになるんだろう」みたいな相談が来ると、そこの面積と住所で、例えば、「ここの角地なんだよ」とか分かればすぐ出せるんです。路線価図の単価かける平米数で。なのでこれを使ってやってるんです。ただ、これは、あくまで相続税などの時に、土地を相続した時に、課税が公平になるように国税庁が毎年毎年更新していて、お盆明けぐらいに出てくるというもので、さすがに課税の目標なんで実際の売買価格の100%ではなくて、実際の売買価格の80%ぐらいに設定されている、というのが社会的常識という形になっている。

 

なので、とにかくこのA街区とC街区を交換(換地)するんだったら、この路線価でやってみたらどうなるんだろうとやってみたところ、原風景の会の方で随分分かりやすいものをカラーで作っていただきました(資料2)が、やってみたら16.9億円も区の方が損するという数字が出てきた。最初に区が出してくれた資料だけでやったら13億という数字が出て、13億でもでかいなと思っていました。これについて区の方に是非説明をお願いしますと言っていたら、12月28日に呼んでいただき、担当課長さんから色々説明を受けて、単価は変わらないですが、「杉並区が手に入れる面積はこれだ」というのでやってみたら増えちゃったんです。16.9億円になっちゃったんです。

どういうことかと言うと、そもそも路線価と実際の土地の売買価格は違いますよねと、これは区の方もおっしゃっていて、それは我々もよく承知はしてるんです。ただ、結局何でこれが起こるかと言うと、A街区とC街区って単価が違うわけです。さっき言ったように2倍ぐらい違うわけです。こっち(A街区)は121万円で、あっち(C街区)は55万円なわけですから、単純に言うと2倍ぐらい違うわけです。だから当然、交換するなら同じ面積で、ということにはならないんです。これをもし、時価で考えて、両方とも同じように時価は路線価の2倍だと言うなら、そういう形でやってみたら、金額は2倍になりますが、同じ割合の大きな差額が出るということです。配布資料で「路線価の2倍で評価されていれば、A街区とC街区の交換で差額は生じない」というのは、「16.9億円と同じの差が生じるから違いはない」という意味です。ややこしくてすみません。

 

(資料3)こっち(上の図)が路線価の場合。こっち(下の図)が区の使っている評価指数の場合、これが協定で決まってるもの。(上の図の)こっちの青いのがC街区、赤いのがA街区。外側は換地前。路線価でやると、評価はA街区:C街区は2対1なので、円グラフでかくと2/3はA街区の評価,1/3がC街区の評価。これが換地すると、交換ですから、これが逆転するわけです。C街区が区の所有になって、A街区が相澤さん(現C街区所有者)の所有になるわけです。当然価値が違うので、このA街区に持ってる区の所有が全てなくなってしまうわけではなく、区の分が残ります。その区に残る部分がこの(内側の)黄色い部分。ひっくり返したらこうなるから、これが(換地前の価値がA街区:C街区=)2:1になっているなら、A街区にこれだけ(区の所有分が)残るはずだ(黄色い部分)ということです。

(ところが、下の図のように、)区が使った単価で評価すると、10:8とか、面積を入れると10:9とかになるんですって。つまりC街区がすごい高い評価なんです。そうするとこんな感じになる(下の図の外側)わけです。こっち(右)がC街区、こっち(左)がA街区。ほんのちょっと真ん中より少ないだけ。これをひっくり返してやると、このA街区の中に残る区の所有分はこの黄色い部分なので、こっち(上の図)に比べてえらい減っています。 (上の図と下の図の)この黄色い部分(換地後のA街区での区の所有分)の差額が16.9億円なんだろうと言えます。

 

問題は、なぜC街区が路線価の評価より高い評価になってるのかということです。(区に)説明してもらって分かったんですが、換地前について、協定の参加者=施行者(三者)で不動産鑑定士に頼んで換地前に1回不動産鑑定を依頼している。その後、換地で道路付け替えなどをするから、換地後についても別の不動産鑑定士に依頼して不動産鑑定をやっている。でも、それも使わずに、さらに「指数評価(資料4)」というのを使って最後にこれで平等だという交換をやっている。その指数評価を換算してみた。そうすると、「推定」だが、換地した後で出した不動産鑑定の単価はC街区で98万円なのに、指数評価で換算した単価は130万円と、3割以上大きくなっている。自分たち(施行者)が頼んだ不動産鑑定士が出した単価よりC街区は3割高い。それに対してA街区は、181万円の鑑定単価に対して、指数評価で換算すると162万円に下がっている。これは、(区が)C街区を全部取るからA街区の取り分を少なくしなければならないので、中杉通り側ではなくて一番北東側の角のところに区の土地が残る形になったために、それで低くなっていると思う。しかし、C街区が98万円から130万円になるのは何でなのかと思ってるわけです。こういう風にC街区がアップしてA街区が下がってる。

12月28日に区の課長に説明を受けたが、「結局、不動産鑑定の単価って何に使ったんですか」と聞いたら、「指数評価で決めるんだけど、不動産鑑定の結果と整合性をとる。矛盾がない、齟齬がないということを確認して決めたんだ」という説明だった。でも、どう見ても整合性がとれていない。「区というか協定参加者が、自分たちで都合のいいように恣意的に決めてないか」っていう疑念がどうしても生まれる。

[不動産鑑定の資料リンク]

前記事[換地の公平性について]の追加資料 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題 情報

どうしてこのC街区だけが指数で高くなったのか、をちゃんと原因を分析してみたいな、と思っていたところ、結局、指数評価の元の表はこれ、つまり真っ黒(情報開示されず黒塗り)なんです。数字が見えてるのが、施行後、区の所有になる部分。C街区は全部区のものになってるから数字は見えていますが、A街区も、今言った、すごい端の方で単価が低くなっているような所の数字は出ています。だけど他の数字が出ていない。この換地前も同じ指数評価をやっていて「そこから評価が上がった」と区は言っているが、施行前の評価の表も真っ黒なんです。なので、分析のしようがない。ただ、この評価指数というのは、いろんな条件で評価をやってるが、例えばここ一番端に「環境条件」というのがあって、これは「浸水被害」なんです。浸水の可能性、水が出るよ、ということ。その評価の基準自体が、1m水が出たら2%マイナスっていうものです。2m浸水しても4%評価減みたいなものでやっている。その評価の基準自体も自分たちで決めてるんですよ。区と多分相澤さん(地権者)とかで決めてるわけです。だからなんかすごく怪しい、というのが結論。

 

(資料5)とにかくその黒塗り部分の公開をしてくださいよ、と。これが分かればもう少しきちんと、区が言ってるように「C街区の評価が高くてもおかしくない」ということが我々に分かれば、みんな納得するわけじゃないですか。「区が損するわけじゃない」ということが分かれば。だから、まずこの真っ黒のところを公開してください。

それからもう一つは、積極的に区が「自分たちが勝手に恣意的に決めたのではない。本当に公正に決めた」ということを、区が積極的に数字を使って分かりやすい資料を作って説明してください、ということを是非要望したいと思って、昨日(1月12日)朝一番で秘書課に私個人の名前で区長宛の要望書を出してきました。この二つが分かれば、もう少し分析ができる。

今日、会場に入った時に、情報公開請求された方が「一部公開の決定」の通知が来ましたということを聞いたので、週明け早々に行って資料をもらってきます。この黒い部分が明らかになっているのかもしれません。だったらすごくいいな。是非こういった形で、みんなで本当に納得のいく感じになれば。

とにかく「区の財産が流出してしまわないように」ということだけは、是非、情報公開を含めてやっていきたいと思っています。以上です。何か質問ありますか。

 

{質疑}

(質問)私の非常に悲しい予想では、黒塗りが晴れることはない。そうした場合どうするんですか。それを聞きたいです。

(加藤)情報公開請求に不服があったら申し立ての手続きをやるということになると思いますが、区長名で出ているので、その手続きの問題だけではなく、是非、区長の方で積極的にと。とにかく情報公開ナンバー1の区になるんだとおっしゃってると思いますし、それがないと。我々住民が全ての情報を手に入れて自分たちで分析して、これなら公平だ、ここは違う、ということをちゃんと理解した上で、自分たちの街作りをしていくというのが一番だと思うので、是非そういったところからも、公開を要望していきたいなとは思っています。

(島田)今のご質問について付け加えます。これは土地区画整理事業でして、土地の売買ではないので、仮に今のように不公平な取引をやっていても問題にはならないんです。法的な問題は一切ありません。ただ、それをやっていることを区が認めていないので、それが問題です。下駄を履かせてることを認めないので、そこが問題だと思います。でも、下駄を履かせてもいいことになってるんです。特に個人施行の場合は。

(質問)不公平であっても構わない、法的には問題ない。でも、個人施行であっても、区の財産だったら、私たちの財産であるわけですよね。私たちは認知しないで、そういうことができるのかということが、非常に不思議ですよね。三者でOKであっても、区の財産をそういう形で決定することを正式な決定として見れるとしたら、議会制民主主義を否定することにならないのかというのが、非常に不思議なんです。

(島田)それらは全部合法になってしまう。ただ、それをやってるってことを認めてないということにやっぱり問題があるということと、それでダメだから区長を変えたんじゃないんですか。どこの地域でも、民主主義に残っている最後の方法として、首長を変えて、その新しい首長がもう1回やり直しをするという事例があるんで、それじゃないかなと思います。

(加藤)今回は交換ですが、土地の売買でも路線価はベースラインになるんですよ。例えば「(買い手)土地を売ってくれ、○○円で売ってくれ」、「(売り手)こっちはそんな安い値段じゃ売りたくないよ」というのが売買じゃないですか。その時に一般的な評価として「路線価だったらこの値段だよ」っていうのを出して、でも、全てのところにぴったり合うわけではないから、「(売り手)路線価ではそう評価されてるかもしれないけども、私の土地は一般の土地よりもここのところにすごい価値があるんだから、路線価より1割高くてもおかしくないでしょ」、「(買い手)そうだよね」と、買いたい人が納得してくれればそこで売買が成立するわけですよね。でも、「(売り手)ここの土地はこんなにメリットがあるから高いんだよ」、「(買い手)いやいや2割ぐらい高いと言ってるけど、1割高ぐらいにして」のようなことが出てくるわけですよね。でも、そうはなっても、買いたい方が、「どうしても、この土地が欲しいんだ」ということなら、しょうがないから所有者(売り手)の言う通り高い値段で買わざる得ないわけですよ。最後は合意で自由契約でやるわけだから、それでもOKなんです。なので、「どうしてもC街区が欲しいから、A街区が少なくなってもいい」というなら、その理由をもっと明確にしてもらえませんか、という話なんです。

それが、この間の区の説明を聞いてると、「C街区の方が広いから小学校の運動場が広く取れる」、「広い運動場が欲しい」ということしか私は聞いてないです。でも、小学校に関わっている皆さんが、「そんなことよりは、今のA街区のところで建て替えた方がいいんだ」と言っているんだったら、地域の方が全部そう言ってるんなら、そんなに「どうしてもC街区が欲しいから高い値段で買いましょう」みたいなことをやらなくていいんじゃないですか。そこをきちんと決めてほしいな、と思います。そうでないと、「それ以外の理由でC街区を高く評価しているのではないか」という、「紙の墨塗りだけではない、もっとブラックなところがあるのではないか」という勘ぐりをせざるを得なくなるというのが、私の感想です。

 

(質問)そもそも杉一小はなぜあそこをどかなきゃいけないと、区は説明してるんでしょうか。まず、いったい誰がこれで一番得をするのか、そこのところが1つのややこしいスキーム。一体誰が得をするのか、一つは地権者か、あるいはデベロッパー、それにまとわりついている幹部、政治家とかかなと想像はするのですが。もし分かれば説明いただきたい。それから、これを進めたい人たちから見た時に、視点をそこに置いた時に、やっぱりこの杉一小の土地が欲しくて手に入れたいのかなと。だから一種の地上げですよね。ということがこの事件の本質なのかなという風に思っています。公認会計士の方がおっしゃった指数のおかしな計算も、これは簡単に言えば、1つのデータの捏造がここで行われたんじゃないかと、私としてはそういう感じがしてるんですけど、もしご意見があったら。とにかく杉一小はなんでここをどかなければいけないのか。一番元々の肝心のポイントはそこにあって、あるいはなんで区がこの土地を手放さなければいけないのかというところが、一体今どのように説明されてるのかということを、もし分かれば教えて欲しいと思います。

(島田)区の説明としては、まず1つは、C街区に移ることによって平場の土地が使える。校庭が屋上ではなく平場の土地が使え、かつその校庭面積が広がる、というのが一つ。それから災害に強くなるとか色々ありますが、全部それは論理的に合っていないので。合ってるとすれば、平場の土地が手に入り、その面積が増えるということだけではないでしょうか。ただ、もちろん本音には、地権者を救済するというところがあると思います。これまで欅屋敷の森を持っていて、固定資産税が出ていく一方だという大地主に対する救済策ということだと思います。

(質問)その時の交渉とか指示とか、これに関して区の中で職員が交渉したりそういう話をしたり、どこから指示があったかとか、どこでどう決まったとか、そういうのも情報公開っていうのはされてるんですか。あの数字の表もそうなんですけれども、やり取りです。地権者とこういうやり取りをしたとか、どこでどういうように判断が変わっていったか、などを追いかける情報公開は可能なんですか。

(松尾)情報公開に関しては、かなり初期に、決定をしたぐらいの段階で住民の方が情報公開をしてくださって、かなりの経過は分かったといえば分かったんです。杉並区の検討内容、内部の資料とかもある程度は、意思決定をしたということはある程度出してもらえているんですけれども、ただその背景にある地権者さんと当時の区長さんがどんな話をしてたのかとかそういうのも全然わかんないですよ。そういったことでよろしいでしょうか。

 

(質問)島田さんにお伺いしたいんですけれども、(去年の)説明会にしか出てないので、それ以前のことや何かは全然わからないですし、この問題について詳しいことはわからないんですけれども。知り合いの都市計画の専門家の人にこの資料を見せたんです。そうしましたら、「区画整理事業」というのは全部に出てくるんですね、説明会で杉並区が出したものに。「区画整理事業」には本来「照応の原則」というのがあって、例えば小学校を色々区画整理で道路をこういう風にするとかこっちとこっちを取り替えるとかっていう風にした場合も、できるだけ近いところにまとめるというのが「区画整理事業」の「照応の原則」のはずなのに、なんでこんなに飛び地にもってくのか、これがすごく理解できない「区画整理事業」だねと。しかもそれに杉並区が噛んでるっていうのが、どう考えてみても、外部の都市計画専門家の目からこの事業を見ると理解不能だという風に言われたんです。そこら辺のところは1つの論点になるのではないかと、その話を聞きながら思ったんですが、そこら辺どういう風に考えたらいいんでしょうか。

(島田)考え方としては2つあると思います。1つは、この20年ぐらい前から行われている国の方が旗を振ってやっている「民活」の考え方。その中から「公共施設の再配置計画」というものが全国で行われています。そのコンセプトというのは、一等地に公共用地がある、小学校も含めて、役所の土地とかも含め全部、図書館とか、公共が結構いいところにあって、そこが高度利用されてないんじゃないかと、つまり民間にそこの土地を明け渡せばもっと民間は収益を上げるんじゃないか、収益を上げることによって世の中にお金が回っていくんじゃないか、経済活性化になるんじゃないか、という考え方です。それが「公共施設再配置計画」。この20年国が旗を振ってやってきた中での1つの方向性だということです。

ただもちろんそれはその経済性だけで考えていいのか、例えばこの阿佐ヶ谷の土地は、高いものが建っていないということが、むしろ豊かさなんじゃないか。あるいはここに小学校があるっていうことが豊かさなんじゃないか。そういうものは市場の価値、マーケットの金額に表せない。表そうと思えば表せますけども、非常に価値の高いものであるはずなんですが、そういうことはどうも計算しようで、単にそこでどのような、例えばマンション建てたらどのぐらいの収益が入って、税収がどのぐらい上がるみたいなそういう経営モデルしか彼らは出していないので、こういうことになるというのが、1つの方向性だと思います。

もう一つは、「照応の原則」で言われたように、本当はこの高台にあり安全な場所にある土地と昔川の底にあった土地を交換するということは、環境がまず違うのでやってはいけないはずだった、法律的にも。しかし、最高裁判例なんかを読んでいくと、「総合的に勘案して良ければ良い」という最高裁の判断が出ていることもあって、それを悪用する事業者が非常に増えた、そのうちの一つだと思います。

先ほど加藤さんからお話のあった、指数に下駄を履かせている、鉛筆を舐めているということも許されてるわけですけれども、河川跡の土地なのになぜか高いんです。あの児童館のところよりも評価が。どうしてかというと、水害に見舞われるってことを計算に入れてないんです。つまり、そこは対策ができるから水没地域ではないということで、計算に入れてないんですよ。そこは違いますよね、環境が全然違うはずです。そこの議論というものを抜かしてやってるっていうことは、突っついていくべき話だと思います。そこが評価の指数の要になってる。なんで高いのかということの要になってますので。私からは以上です。