
解体中の河北病院本館。2026.3.28撮影。

2026.3.28「河北病院跡地と杉一小のゆくえ 阿佐ヶ谷再開発の現況を知ってこれから語り合う」集会を開催しました。
前半の「現況を知る」解説の記録です。解説は当会・島田昭仁代表(都市工学)、松尾ゆり区議、司会は当会・イケガミアツコです。配布資料の全部は以下記事に掲載していますが、これらを時系列で解説していく流れです。
8.29河北病院説明会・全資料 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報
地下構造物存置問題 : 2026.1.16河北病院から杉並区宛て文書 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報
総務財政委員会、予算特別委員会での河北病院解体工事に関する質疑 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報
--------------------------------------------------------------------
[概要]
① 河北病院跡地における地下構造物の撤去拒否問題
河北総合病院の旧建物解体工事が進んでいるが、病院側が「地下構造物(杭、地下1階の床・壁の一部)」を完全撤去せずに土地を杉並区へ引き渡す方針を示している 。病院の主張は
・地盤が軟弱であり、杭や地下構造物を抜くと周辺地盤の崩落や沈下の恐れがある 。
・小学校建設の支障となる範囲(校舎の下など)は撤去するが、それ以外(グラウンド下など)は残置する 。
・協定第7条の「土地利用に支障となる障害物」の範囲を、校舎建設範囲に限定して解釈している 。
区は当初「軟弱地盤ではない」と説明していたが、病院側は図面入りで「軟弱地盤」と主張しており、見解が食い違っている 。グラウンドの下に巨大な杭や地下室の構造物が残ることになり、将来的な土地利用や資産価値に悪影響を及ぼす懸念がある 。
② 土壌汚染調査の不備と「ザル法」の懸念
病院側が行った土壌汚染調査は、当初区議会で説明されていた「10mメッシュでの詳細なボーリング」とは異なり、調査地点が極めて少ない(約7,000平米に対し20数箇所程度) 。また、調査は主に表層のみであり、地下構造物を残したままではその下の汚染状況が確認できない 。
・土壌汚染対策法の形骸化:土対法は最低限の基準であり、病院跡地で懸念されるホルマリン、放射性物質、病原菌、医療廃棄物(注射針等)は調査対象に含まれていない。
・瑕疵担保責任の懸念:構造物を残したまま引き渡された場合、将来的に汚染が発覚した際の除染費用を区が負担させられるリスク(豊洲市場の問題と同様の構造)がある 。
③ 杉並区の対応方針と議会での紛糾
杉並区は、学校の開校時期の遅れを避けるため、病院側が「支障がない」とする範囲の残置を容認しないという「留保」を付けた上で、一旦土地の引き渡しを受ける方針に転換した(2月27日) 。残置による土地価格の下落分や、将来的な撤去費用などは病院側に請求するとしているが、実際に支払われる保証はない 。
2月27日の総務財政委員会では、自民党を含む委員から「区のプロジェクト管理能力が疑われる」「区の信用に関わる」といった厳しい批判が相次ぎ、議論が紛糾した 。
・工期の延伸:地下構造物を完全に撤去する場合、工期のさらなる延伸が避けられない状況にある。
・不平等な土地交換:汚染リスクや地下構造物が残る「ブラウンフィールド」と、区の良好な土地を交換することの不平等性が指摘されている。
・住民への説明不足:河北病院の周辺住民への説明会は、参加者が極めて少なく、周知が不十分であった。
-------------------------------------------------------------------
[ここまでの経緯]
[河北病院が地下構造物を撤去しない]
司会 : 「再開発について」まで踏み込めるかどうか、ちょっとわかりませんが、河北総合病院、今、解体工事をしてますが、ちょっと信じがたい問題が起きているので、そこを詳しく解説します。改めて言うと、病院を解体して、そこに杉並第一小学校が移転をするという土地区画整理事業の問題ですが、小学校を建てるにあたって、区画整理・換地という、土地を交換することでそこは杉並区の土地になるわけですね。河北病院が解体されたら、その土地は杉並区に引き渡されるわけです。
引き渡しにあたって、普通ですよ、皆さん常識で考えてください。土地があって病院建物があるじゃないですか。5階建て、6階建てかの建物があったから、コンクリートで下に基礎とかいっぱい入ってるじゃないですか。で、地下1階の建物だったわけですね。それを、次にこれから使ってもらう違う人に渡すときに、撤去しますよね。杭とかあったら全部抜きますよね。これを抜かないというお話が持ち上がっているわけです。びっくりです。抜かないでそのまま渡してしまうというふうに、河北病院の方針はそうなっているという話です。

司会 : この区画整理事業なんですけども、三者、河北病院と、それから河北病院が建ってる場所にある元は欅屋敷という大きな屋敷林のあるおうちだったんですけども、その欅屋敷の人、それから杉並第一小学校の杉並区。この三者による個人共同施行という形での区画整理事業です。この三者が区画整理事業に対して協議会というのを設けています。
この協議会で2025年の3月に河北病院が地下構造物を撤去したくないという方針を出してきた。この協議会、議事録とかが残ってないし、公開されてないので、どういう言い方をしたかはわからないんですけども、とにかく「撤去しない」と言い出した。
それに対して杉並区は「え、そんなわけないだろう」と。まあ普通思います。昨年の5月に、岸本区長名義で杉並区は河北病院に「いや撤去しないっていうのはおかしいでしょう。撤去するという約束じゃなかったんですか」というふうな感じの文章を出しました。で、河北病院は「いやいや、でも撤去はしないんですよ」という内容の回答の文章を出した。
「松杭問題」での杉並区と河北病院の文書(2025年5月) - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報
7月14日河北病院文書と9月2日杉並区の反論 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報
とにかく河北は全然折れない。地下に杭だけではなくて、地下構造物、地下1階の床、壁の一部を残すと言っている。全部ではなくて、河北の言い分としては、校舎建設、学校建設に支障のある部分は撤去するけれども、学校建設に支障のない部分は残しますと。
で、残す理由なんですけれども、単純に言えば抜くのがお金を使いたくないって、私たちみんなそうだろうと思ってるんですけれども。河北の言い分としては、河北病院があった場所は(今もあるんですけど)、旧河北病院の場所は地盤が軟弱なので、地下構造物や杭を抜くと、崩落する、地盤沈下する恐れがある。近隣の家も地盤が沈下したりして大変恐ろしいことになってしまう、だから抜かないであげるんだと。杭は残しておいた方がいいんだというのが、河北病院がお手紙でわざわざ図面まで載せて、やってきた主張で。
7月14日河北病院文書と9月2日杉並区の反論 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報
(この記事より、河北病院が出した図面の一部)


司会 : しかしですね、私たちはずっと杉一がそんな病院の跡地に行くなんてダメだって言い続けてきて、杉並区ともいろんな区民も交えた話し合いの会とかもやったんですけど、そのときに区はずっと言ってたんですよ。「軟弱地盤ではありません」って。でも、河北からお手紙で図面入りで「ここは軟弱地盤ですよ」とまで言ってきた。これに関して杉並区は何も言っていないです。でも、河北はとにかくそういう理由だから抜かないぞって言い張って、お手紙のやり取りを昨年の5月からずっとしてて、それを6月の区議会で区が公表しました。
(松尾) 6月の区議会が終わった、その直後、直後。
司会 : 終わった直後でした。区議会中に言って区議会で紛糾した、ということにはならなかったということです。そして2025年の8月に、大きな解体工事をこれからするわけですから、河北病院が周辺に対する説明会を開きました。ご近所100~150枚ぐらいしかチラシ配らないで、何人来たんでしたっけ?
(松尾) 10人から20人くらい。
[土壌汚染調査の不備]


司会 : そのときに配られた資料がこちらです。松尾さん、杉並区議会での区側の答弁として、土壌汚染がどのような形でやるとこれまでは言われてたんでしょう?これが出る前。
(松尾) この資料の中にも出てくるんだけど、杉並区は、まあ私も含め区議会議員が、病院の跡地なので危険なんじゃないかというようなことは再三聞いてきたんだけれども。「土壌汚染対策法、それから東京都の環境確保条例もある、汚染の発生者であるところの病院の責任ですべての汚染は除去してきれいにするから大丈夫です」と言っていました。
それから、汚染の調査のやり方ですね。調査というのはボーリングをしてこう掘っていくわけなんだけれども。田中前区長時代の副区長さんの吉田さん、区長変わったときにお辞めになってるんですけど、この方が今、病院の顧問になっていて。この方が現職時代に委員会で私は「病院がやってる状態でも調査できるでしょ、土壌汚染は早めに掴んでおいた方がいいんじゃないですか」って散々質問したわけですよ。そしたら、何を言ってるんだと言わんばかりに、「病院で患者さんもいらっしゃるのに、そこをガリガリ掘るわけにいかないんですよ。ボーリングをしてガリガリ掘っていって、それで、サンプリングしてやらなきゃいけないので、これ大変なんです」みたいな話をしてた(2019年)。
ちなみにこの区と病院側で実務者協議という形で、この土壌の問題をお互い折り合うか、その範囲は、とかそういう話を8回か9回やって、3月末までやってるって言ってましたので、今もまだやってると思うんですけど。そこにも元副区長が出てきているということで、現役の職員さんは非常にやりづらいだろうな、と思って。
司会 : 図面は方眼になってるじゃないですか。10mメッシュなんですが、その中でボーリングしてる箇所が少ない。しかも、病院建ってたらできないじゃないかとかいうようなこと言ってた割には、なるべく建物がない場所が掘られているというような感じ。
(松尾)ごめん、今気がついたんだけど、去年7月に新しい病院が開院してますよね、だけど、これ採取したのは6月になってますから、病院建物のとこやってないんだ。(建物のない)駐車場とか道路を、病院の休みの日にやってたのかな。だけど下のP.15の方は7月になってるから、もうお引越しが終わった後。このメッシュが濃い線で切られてるのは30mで、薄い線は10mメッシュなんですけど。当時、吉田さんの答弁は、「だいたい7000㎡ぐらいあるので、そこで10mメッシュで切っていくと60箇所ぐらいやんなきゃいけないんです」って言って。実際にこれ数えてみると20いくつかしか掘ってないんですね。
司会:土壌汚染対策法(土対法)に準拠してやりましたということが最初に書いてあるんですけど、まあ病院なので、あの、いろんなものが出るんじゃないかと私たち言ってたんですけど。土対法というものと、求めるべき、土壌汚染の独自調査って違うっていうことですよね。
(島田) 資料p.14の上の図は、ジクロロメタンとフッ素化合物、下がテトラクロロエチレン以下の化学物質についての調査地点ということになっています。ABCDとか、12345って数字振ってあるメッシュ、列方向と行方向に、ブロックを分けて、かつよく見ると薄い線が入っている、この薄い線が10mを指しているということです。だから10mメッシュごとにって言うんであれば、1点ずつの調査地点がなきゃいけないということになりますが、こうやって見たところ、それほど掘っていない。
それから色分けについては、ちょっと見にくいんですけど凡例のところに、ピンク色が汚染のおそれが比較的多い、水色のところはおそれがないっていうランクになっていまして、病院側が考えるこの汚染のランク付けを表したものになっています。病院側としてこれまでの歴史の中で、おそらくここにはおそれが多いだろう、ここにはまったくないだろう、という主観的な判断根拠で凡例をつけたものです。ですから上の図にはピンク色が上の方にあり、調査地点、ボーリング箇所がそれなりに多いということになっています。
司会: 字が小さいですけども、クリーニング店、それから、病理検査室、研究室となっています(レントゲン室はない?!)。
(島田)白地のところはおそれが少ないという箇所なので、そんなにプロットしない、調査しなくてもいいだろうということで、四角のマスそれぞれからは必ずしも採取してないということを意味しています。下の図にいたっては、ほとんど水色。要するに汚染のおそれがないと(みなすと)いうところなので、調査していませんという。で、一部ピンク色のところだけは調査しました、っていう形になっています。
だから下の図はですね、このテトラクロロエチレン以下の化学物質についてはほとんど調査していませんということです。調査したのは上のジクロロメタンとフッ素化合物だけだということです。しかもこれが病院側のこれまでの歴史の判断でこうだと考えている、というところから、調査してるだけであって、その正当性というものは誰もわからない、ということになってます。
土対法というところからですが、今回の杉一小問題、移転問題については大きく3つに問題は分かれていると思っております。
1つは軟弱地盤、それから2つ目がこの汚染の問題。都市計画ではブラウンフィールド。ブラウンフィールド、茶色のフィールドと言います。3つ目は、土地交換の不平等性という問題があります。
そのうちのブラウンフィールド問題ですね。この土壌汚染調査というのは。1996年、鈴木知事が青島さんに変わったときに、世界都市博が東京都の臨海部で中止になりましたね。あのころ、工場の跡地を再利用するということが非常に難しいという問題が出ていたんですね。どうして難しいのかというと、工場の跡には必ず汚染物質があるわけです。ブラウンフィールドがあると。そのブラウンフィールドを、土地利用、再利用するときに、工場以外の形で土地利用するということが、非常に難しい。それはどうしてかというと、もらった相手が非常にお金がかかる、渡す側もクリーニングして、きれいにして土地を渡すととなれば、非常にお金がかかって、市場価値に見合わないということで、事実上取引ができない土地ということで、塩漬けの土地になる。その塩漬けの土地問題というのが、都市博のころから問題化されていて。国交省含め、この問題をどうにしたらいいんだろうかということで、散々議論されたんですが、その一つとして環境アセスメント法というのはできたんですけど。
今回の杉一小はその対象に入らないんですね、面積的に。そのブラウンフィールド問題の前からある古い法律が土対法です。国としてこの土壌汚染対策法はザル法で、役に立たないというふうに考えて、新しく環境アセスメント法を作ったんです。
したがって、土対法クリアしたからどうだって話は、もう時代錯誤で、何の意味もないんですね。
ただ、環境アセスメント法以降ですね、新しい法律を作ったかというと、法律作ってないんですね。だからアセス法に引っかからないものは、未だに土対法ぐらいしか法律的にカバーできるものがない、ということです。東京都の環境確保条例というのが、14ページの左上の方にありますけども、これあくまでも条例であってですね、法律を超えてはいけないものなんです。憲法上の民有地の処分、私有財産の制限にあたって、ここを超えてはいけないんですね、条例である以上。だから、東京都の環境確保条例というのはありますが、土対法以上に厳しくするということはできていない。だから、結局、これは、ザル法のままだっていう認識なんです、国としては。
だから、もしこれ民民で取引する場合に、土地の交換をする場合には、土対法で調査しましたなんていうので、取引はできないですね。特に病院跡地の場合は。工場とか病院跡地の場合は常識です。
さらにその法律を使って調査した実態というのが14ページの右側だということです。おそらくそうなるであろうというふうに予測はしていたんですが、先ほど松尾さんの方からお話あったように、当時の副区長はですね、10mメッシュで、きっちりやるから大丈夫だと、いうふうに言ってた。病院の営業が終わって、建物を解体しないと調査ができないから待ってくれ待ってくれと。我々も直接向こうの担当レベルあるいは課長レベルとお話をしましたが、できないから待ってくれという言葉だけ言ってたんですが、いつの間にか昨年の6月に調査が始まっていたという、騙し討ちにあったっていう話。
司会:吉田副区長は2019年に「10平米に1箇所ずつぐらい穴を掘る。建物があったらやっぱりできない。最初に1mぐらい掘って何があるかを見て、そこに出てきたら10mぐらい地下水に汚染があるかどうか、それを掘り抜いていくわけです」というふうに言っています。汚染物質だから土対法に基づいた調査ということだけしかやっていない上に、メッシュあたりのボーリングの数が非常に少ないという現状で。土対法だからいいじゃないかと言われても、到底通用するものではないよというのが、今のお話なんですが。
(松尾)ちょっとお話戻します。この図面が出たのが2025年8月29日。河北病院の説明会です。そこでこれが出てみんなびっくりしたわけですよ、関係者は。速報値とはいえ、土壌汚染調査をやってるということも、私はもちろん知らないし、関係の役所の人もたぶん知らなくて、ここで初めて見た。
周辺の住民の方に、まあチラシを100枚だか200枚だかぐらいは入れたそうですけど、参加者が非常に少なかったっていう中で配られたもので、役所の人も後からもらったみたいな話で、まあそれもだらしないんですけど。「ま、ちょっとこれは、あの、速報で詳細じゃないんで、詳細がわからないんで、今、役所としてもこれでいいっていう判断はできないけども、いけないとも言えない状態で、公式の報告書というのが出ないと何とも判断ができません」と言っていて。
そこから、河北病院が東京都の方に報告書を提出しました。で、何度も役所の方にさんざん「まだですか、まだですか」って聞いたんですけど、「いやまだもらえてないんです」って言うので、東京都に直接電話をして「どうなってるんですか」と聞いたところ、「ちょっと待ってください調べます」とか言って。「今まだ審査中です。出た報告書について審査をしてる途中です」というお返事が来たのが3月の頭ぐらいで。つまり半年ぐらいずっと審査してた。
で、受理をしたっていう報告が2、3日前に区からあったんですけども、まだその文書は見れていません、という状態です。
司会 : 報告書から大きな変更がないまま、まあOKの状態で受理がされているんじゃないかと。土壌汚染調査についての経過報告というのはそういうことに、今のところなってます。これから詳細な報告書が出てくるはず。
要するに地下構造物を取らないと、土壌汚染調査ができないし、土壌汚染があった場合、そこにある土を入れ替えなきゃいけない。もちろん地下構造物があったらそんなことはできないわけです。
河北は自分のやった調査(病院が指定した調査会社)でもって、図の黒い線、黒いぎこぎこしてる線が要するに建物ですから、建物の下とかほとんど調査がなされていないわけです。調査しないで、建物の、まあ全部ではないけれども一部を残すと言っているわけで、残ったところの下は調査もしてなければ、当然土の入れ替えもしませんよということになっていきます。
病院が主張する地下構造物残置
司会 : この構造物を残す問題については、最初、2025年5月に杉並区と河北病院が2往復か3往復ぐらい文書のやり取りを激しくして、9月に区からもう1回文書を出して、向こうの出したものに対する見解を発したりしています。それに対して10月に河北病院が、いざ解体工事が始まった段階で文章を出した。
河北病院の立場を書いてあるように言うと、「小学校としての敷地利用に支障となる障害物はすべて除去するという立場であり、それが区画整理事業の協定ではそういうふうになってるんだ、そのような前提なんだ」と言っています。「小学校の利用する場所、それを超える内容までは求められていない」「地中に関しては小学校建設に支障のある範囲で除去することは必要としても、それを超えたところは取らない」というふうに言っています。




(松尾)1枚目、学校の赤いマークで今後の学校の校舎の位置が示されています。それからよく見るとトラックとか書いてあるのがわかると思います。それからこのドットがいっぱいあるのが杭ですね。この位置に現在の建物の杭があります。河北病院の杭があります。
2枚目、これが抜いた状態ですね。杭の部分で校舎にかかるところは抜きますよっていうのが、裏面と比較していただくと、赤だったところはこう抜きました、結果こうなりますよという図面を示しています。そのほか、道路にかかるところは-3.5mまでは、掘るとか言ってます。要はこの図にあるドットのところは杭が残ります、という説明です。この青い四角、白く抜けたところは校舎が建つので、さすがにそこは邪魔になるので杭は抜きます、だけどそれ以外のところは残しますよ、というふうに言っています。
3枚目は断面図。杭が残る部分あるいは抜いたところは埋め戻しするよとか言ってるんですけど。この真ん中辺に地下室の構造が残っているんですね。これについては箱残しって書いてあって、仕切り壁とかは取るけど、構造を支えている壁は残します、と。あとは残土埋め戻しっていう形で言っています。なので、杭が残るだけじゃなくて、地下室の一部の床だとか壁とかも残り、そこは土で埋め戻すっていうような計画になってると。
杉並区はこういうやり方は認めないと、全部抜け、と言っているんですけども、「いや、そこまでの義務ないよ」っていうのが河北病院の主張。今、焦点となってるのは土地区画整理事業の協定第7条で、「再利用の支障になるようなものは撤去しなきゃいけない」って定めてるんですけど、その「支障の範囲」っていうのを、区は常識的にこの敷地全体が支障のある範囲と言ってるんだけど、病院側はこの白抜きのところ、ここさえ抜けば文句ないでしょ、と言っています。両者対立のままほぼ1年が経過して、結局、河北は抜く義務ないよねって突っ張ってて、っていう状態で、先日区議会で大変揉めました。
司会: 施行協定のその第7条「現に土地を利用している者は、前条の規定による除去の対象となるもの以外の土地利用に支障となる障害物(杭等)が存する場合は、全ての物質について除去し、その費用を負担する」。河北は「校舎以外は土地利用に支障はない」と言っているわけです。
旧河北病院は低い場所にあるので、学校建てるにあたって校庭になる、この残置する所って盛土する可能性が高いんですよ。1.5mとかの盛土をする前提なんです。だからそういうこともあって、もうその上に土盛っちゃうんだからいいんじゃないかというような考え方にもなってるのかなと思うんですけど。
ただ、本当にこの赤いやつ見ていただくと、グラウンドの真下とかにガンガン杭が入ったままで、断面図を見ると、本当に構造物、地下室がそのまま埋まるっていうことなんですよね。杉並区、学校のグラウンドから釘が出てきて大揉めに揉めました。それで調べてみたら他の学校からも出るよなんていうことがありました。釘がダメで杭はいいんでしょうかね。杭の方が明らかに大きい、大きいから刺さらないとは思うんですけど、それならいいのか。
で、10月の河北からの文書でこれらの図面が出ました。
(島田)先ほどの汚染の説明なんですけども、14ページのもう少し深いお話をします。同時に、今お話があった杭の図との関連性について説明します。
まず土対法というのがザル法だったっていうことなんですけども。最近の豊洲市場もその絡みで、訴訟になった事件もあるんです。東京ガスが持っていた土地と東京都が換地したのですが、東京都が持っていたところはまったく土壌が汚染されてないところで、東京ガスが持っていたところはブラウンフィールドだったんですね。浄化にあたって調査をしてきれいにして埋め戻すという作業の工費は、東京ガスが持つのかと思いきや、「土対法で問題があるところまでのカバーまで」で、それ以外のところは持ちませんという協定を結んでいたんですね。後からわかって訴訟が起こされた。
これどういう意味かっていうと、今回の場合は、この杭を残してるところっていうのは、その下を掘らないのですよ。土対法で調べた範囲は表層の調査です。だから、構造物の上の方の採取で終わってるわけです。この下はどうなってるかわからないわけです。もし構造物を壊して掘ってみたら、10m以下から汚染が出てくる可能性は大いにあるわけです。
豊洲の場合は、東京ガスはタッチしませんということになった。だから結局、土壌汚染対策費は7割以上が東京都が出してるんですね。
今回はそうならないのかということを、当初から区議会で詰問してきたわけですけども、「瑕疵責任というのは河北病院側が持っているので、以降いろんな物質が出てきた場合、汚染者負担者である河北が、負担しなきゃいけないことになってるから大丈夫なんです」と言われてきました。
しかし、構造物を壊していないので、ここまでで調査が終わりになる可能性があるんですね。しかも3分の2が残置され、3分の1しか処理しないわけですよ。ここで調査が終わってしまって、もしその後、これじゃまずいんで全部掘り返しますって区が再調査したときに出てきたら。土対法に関する化学物質でも出てきたら、その除去は区が全部負担しなきゃいけないわけです。それをさせないように、構造物を残してるんじゃないかという裏読みさえできるわけです。
仮に、構造物を壊して区が全面撤去でやって費用がかかったとしても、河北はそのお金を払うつもりはないと思います。で、それは協定違反じゃないかというと、「そういうことありません」とこれまで区は答弁してきましたが。実際はそうじゃないっていう現実が今ここにあるということです。


(島田)二つを重ねてみると、上の図のピンク色になってるっていうところが、汚染のおそれがあるって河北自身が言ったところですよね。杭等の残置の図では、このピンク色のところがどうなってるかっていうと、杭が残ってるんですよ。この下掘らないんですよ。
司会 : 結果についても東京都がもしかしたらそれでOK出しちゃってる可能性が高いというということなので。最初に汚染されてるおそれがあるからここは丁寧にやるよって言った場所に関しても、土壌汚染がないものとみなしてそこの土を入れ替えるようなことはもうやらないし。さらに地下構造物を残しちゃってるところは土を入れ替えることはできない。
(松尾)すごい小さい字なんですけど、緑の点は「土壌(表層)」と書いてあります。吉田さんは、「いや、なんかあったら10m掘らなきゃいけないんですよ。1mぐらい最初に掘って出てきたら10m掘る」と言ったんです。言ったんですけど、それはやっていない。まあ何も出なかったからいいんじゃない、っていうそういう感じです。報告書読んでみないと分からないですが。
(島田) ちょっと、もう一回つけたしていいですか?土対法で上がってるのは、ここに上がってるジクロロメタン、フッ素化合物、クロロエチレン、これでこれぐらいの数値で。ですが、病院跡地ということになれば、当然ホルマリン、放射線、溶剤ですね、硫酸、塩酸、それから病原菌、それから注射針等が埋まってる可能性があるわけですよ。で、それらは土対法の範囲外です。だから民民の取引の場合は、こういったところの調査まで含めてやらせるんですが、それがないっていうことですね。
司会 : 放射性物質、レントゲン室ですよね、レントゲン室、地下にありましたから。あと、今の病原菌とか、使用済みの医療のもの。
(松尾)放射線のマークは桃園川(病院南東側道路。桃園川の暗渠で、分類上は水路となっている)から見えるところについてた。

杉並区が撤去して、費用を河北に請求する?!
司会:お金の話です。河北がもう絶対やらないよ、地下構造物は撤去しないよって言い続けているので、だんだん杉並区のほうが、最初は「全部撤去してください、全部撤去しかありえませんよね」って言ってたわけなんですけれども、ちょっと論調が変わってきてるんじゃないかと。現実的にということなのかもしれませんけど。
まず杉一小の改築自体がめちゃめちゃ遅れてるので、河北病院の建設も遅れちゃったし、玉突きでどんどん遅れてきてるんですけど。病院の跡地を早く譲ってもらうためには、じゃあ病院がもう撤去しないんだったら、そのまんま引き取って、杉並区が撤去して、そのお金を金銭で請求するという方法もあるんじゃないか、という風なことが、考えられ始めるわけですね。
もし金銭がもらえればまだいいですが、でも河北病院が払うわけはないですよね。だって「そこは撤去しなくていい」って言ってるところを杉並区が勝手に撤去したわけだから。
今年の1月に、河北病院が図面もつけて、ここを残すよっていう風に言ってきたのに対して、区がどうするかということについて、発表がありました。それがこの「旧病院の解体工事等に関する区の考えと今後の対応について」。2月27日の総務財政委員会に出されたものです。


(※赤線は筆者)
司会 : 解体工事が地下構造物の撤去の工程に入るのが本年の4月、来月、もうすぐですが、いまだにその協議は整っていない、合意が得られていない。河北病院が撤去しませんと言い続けて、杉並区は全撤去と言い続けてる。
もう一つ、これ不動産鑑定士から、「地下構造物が残っていたらその不動産の土地価格っていうのは下落する」と。当たり前ですよ、汚染した土の上にゴミまで入ってるわけですから。森友学園で、「ゴミが入ってるから安く値引きしなきゃいけない」ってやってた(これは逆に安くするのが目的なので、実際に森友にはゴミがあったかどうかはともかく)。
「全て除去する場合には、解体工事の工期がさらに延伸すると聞いているが、優先すべきは地下構造物等を除去し、区民の財産を守ることであり、一定の延伸は受け入れざるを得ない」とある。工期延伸に伴う費用も発生する。
それから、換地によって、杉一小の土地を、土地区画整理事業の三者協議のもう一人、欅興産=ケヤキ屋敷の持ち主だった人のものになって、区がそこから借りている状態になっちゃった場合、賃料を払わなきゃいけない。その賃料っていうのも発生する。
で、この地下構造物を、2-(1)「区としては医療財団の考え(残置)を許容するものではないが、これ以上協議が長引き、学校の開校時期がさらに遅れることを避けるため、医療財団には全ての地下構造物を除去する義務があり、区は存置を容認しないという留保をつけた上で、学校建設の支障となる地下構造物等が確実に除去された状態で(つまり河北が取るよと言ってるところだけを取った状態=一部残置)、C街区(旧河北病院の土地)の引き渡しを受けることとする」。
つまり、河北の言い分で、もう引き受けちゃうよということです。で、土地の価格がそれによって落ちちゃうという風に杉並区は主張してるから、この差額については求めるし、それから工期延伸の費用に関しても求めるし、なんならさっき言ったように、区が後から撤去した時、撤去して汚染物質が出てきた時、河北が認めてなかったけど汚染物質が出てきたところを取る、そういうことに関しても、要するに区がやるっていうことになる、そういう方法を言ってきたわけですね。
その場合、まあ河北にお金は払ってもらいますよという風にこの文書では書いてあるわけですよね。ところが、払われるでしょうか、果たして。
というようなことを、この文書をたたき台に2月27日の総務財政委員会で大揉めに揉めたわけです。総務財政委員会は、録画配信が杉並区のホームページに出ないので、傍聴してメモをとって、それを元につくりました。委員会が夜の8時ぐらいまで大幅に延長して、一番最後にこの河北問題が出てきたんですよ。で、出てきて、大揉めに揉めていくんですね。これがちょっと面白い(?)から本当に全部読んでほしいんだけど。
asakitas1.hatenadiary.jp
(松尾) 割愛して説明します。今、イケガミさんが読み上げてくださった「杉並区の今後の対応について」っていうのは、これは、総務財政委員会という区議会の委員会に報告をされたペーパーです。これはホームページ上にも載っています。
議事録については、今公表はされていないというか、今作成中なのですが、多分5月ぐらいには公表はされるものと思います。ただ本会議と違って、動画の中継とか録画が公表されないので、そこまで公式のものが出てこないので、メモを元に今日の資料は作りました。
私はずっとその、8時まで区議会に残って、ずっと放送で傍聴をしていました。そういう中で、全部で10件ぐらい報告事項あったんですけど、ほぼほぼ委員の方々の質問はこの件に集中をしました。それから自民党の人まで含めて、おかしいんじゃないのっていうことはちょっと怒りを表明していました。この自民党さんはずっとこの計画に賛同して賛成をしてきたわけですけれど、やっぱりちょっとこれはまずいんじゃない、区の信用にも関わる、「区がプロジェクトをコントロールする能力がないっていう風になめられるんじゃないか」というような、そんなようなニュアンスで、ちょっと怒ってました。他の発言された方もおかしいんじゃないのっていうことは言っていたんですけれども。
要するに、区はこれまで「全部抜くのが当たり前だよね」と思って私たちにもそう説明してきたんですよ。ところが、その施行協定第7条の解釈で、「支障のある部分」って、さっき言ったこの「白抜きの部分だけ抜けばいいんでしょ」っていうのが河北さんの主張です。で、区は「いや、そうじゃなくて全部抜けっていうのをこれまで協定してきたんじゃないですか」と言って双方が折り合わなくて、去年から1年半ぐらいずっと議論を重ねてきたんですね。
1月30日、区長と河北病院の理事長さんも、結局のところ、すれ違いに終わったということで。区としては「今後の対応について」に書いてあるように、これ以上ゴタゴタしてるとどんどん杉一の改築が遅れていく。それから、区画整理のために一時的に立ち退いていただいているほかの地権者さんもいらっしゃるので、そういう方たちに対しても申し訳ないし、また補償も発生してくる。これ以上長引かせるわけにはいかないという判断をして、「あくまでも全部抜くべき」っていう区の主張は撤回はせず、「病院の主張を容認したわけではないですよ」って言いながら、でも、「抜かない状態で、しょうがないな、受け取るけど認めたわけじゃないよ」っていうのが、まあざっくり言っちゃうとそういう状態で、決着を図ろうというか、決着はしないんだけど、っていう状態なんですね。
私はこの紙を見た段階では「(残置の)容認をしないのか」と思ってたんですけど、委員会で皆さんが色んなことを聞いて、「これって、第7条がどうのこうの言ってるけど、河北さん最終的に抜いてくれるんですか?抜いてくれないんですよね」っていう質問すると、「まあちょっと今までの感じだと難しいかもしれません」みたいな答弁が出てくるわけですよ。
それで「じゃあどうするんですか。区の方で抜いて(さっきもおっしゃってたけど)お金を取るんですか」と聞くと「お金、まあそういう方向で考えてます。請求をしたいと思います」と。
司会 : 「本来病院がやるべきことを区が代行して請求すること自体は可能」っていう風に答弁があって。
(松尾)「なので、請求しようと思ってます」って言うわけね。「でも河北さん払うんですか、そもそも」って。
司会 : それに対する答弁が、「病院は7条の解釈として抜かなくてもよい、支払いには応じられないとの見解」。
(松尾)そこは変わんないわけですよ。で、「そもそも大体、河北さんの抜かないって言い出したのも、その分のお金を使いたくないからじゃないですか。だとしたらそれを仮に区がやったとしても、同じ金額払うわけないですよね」みたいな議論も出てきたりして、それについて区は真っ向否定するようなことは言えないでいるわけです。
「じゃあどうするんですか。訴訟するんですか」って言われて、区は「まあ、訴訟。区民の財産を毀損するようなことはできないので、訴訟も辞さない」っていうような答弁をしました。そうすると次は「だけど訴訟して勝てるんですか」っていう話が出てきて、「いや、そこは第7条の解釈がどうなるかによって区の言い分を裁判所が認めてくれなければどうなるかわかりません」と。
ある委員さんからは、「仮にこっちが有利な立場で訴訟をしたとしても、裁判所って大体、和解しませんかとかって言ってきますよね。そうなった場合に、こちらが請求している金額が半分ぐらいに割り引かれる可能性はすごく高いんじゃないですか」と。それについても、まあ区は否定はできないですよね、その可能性も。
私もそれを聞いていて「あ、そういうことか」と思いました。つまり区は「認めたわけじゃないよ、病院が抜くのが筋だ」って、まあそれは正論だと思うんですけど。で、突っぱねてる割に実は、すごくそれが難しいことも分かっているし、じゃあお金を請求する、裁判にするにしても、区の主張が受け入れられる可能性は非常に低くなってきてるんだな、っていう。で、河北側はその、吉田前副区長を顧問に据えたりとか、あと、弁護士さんとも相談をして(杉並区宛ての文書は弁護士名義)、勝てるというか、まあ負けないで済むんじゃうんじゃないかというような確信も持ってやってる。なかなか区が言っている「容認しないけど」って言っているのは、表面そう言ってみせてる、強がってるだけなのかな、っていう風なのが、まあ聞いていた私の感想です。
司会 : 報告書「区の考えと今後の対応」についてよりもさらに譲歩するんじゃないか、しかも譲歩する上に、お金に関しても河北が払ってくれないんじゃないかというようなところが、総務財政委員会での追及で分かってきたわけです。
次に、それを受けた3月16日の予算特別委員会の書き起こしです。松尾区議ともう一人ほらぐちともこ区議が、この病院の解体工事について質問をしていただきました。具体的な金額とかで、例えば地下構造物、撤去するのにこれ16億円かかると見られている。で、病院が6割、6割残置するわけだから16億円のうち10億円くらい…?
(松尾) 違いますね、逆。6億のほうが病院の負担で、10億は区の負担になる。
司会 : 全部抜いたら16億円。この図面のとこだけ抜いたら6億円で抜けるっていうことですね。
(松尾)私も「誰に聞いてこれ算定したんですか」っていうことを聞きましたら、「そういう業者さんに問い合わせをして、このぐらいだろうっていう見積もりを、大体このぐらいじゃないですかっていう意見を区はいただきました」と言ってました。全撤去の場合の費用については、正確には13~16億円っていう風に言っているんですけれども、まあ最大限16億円として、6割が残るので、区が仮に残りを抜くとしたら、10億円ぐらいの費用がかかり、それを「病院のほうに請求する」っていう説明です。
司会 : 予算特別委員会の時は、実際に杭等を抜くのかっていうことについて、病院側はとにかく抜かないと言っている、じゃあ区は抜くのかどうかについて、これまで曖昧な回答しかしてきていない。「学校にするには全ての地下構造物撤去を約束してほしい」という質問に対して区は、「残置するのか、区の負担で全部撤去するのか、区はまだ決めていない。撤去する場合には、その分、新校舎の遅れ、旧学校の解体、A街区の跡地活用(A街区の跡地活用ってこれ杉一小の場所です。そこの跡地を活用することになってるんですけど)、拡幅道路の遅延がある。学校建設工事の予算を計上する時期を目処に結論を出す必要がある」というのが区側の答弁です。
(松尾) 私の発言は原稿があるので正確に申し上げますと、「学校を建てるのであれば、誰がやるにせよ、最終的には区が責任持って全ての地下構造物、危険物汚染を完全に除去するということを約束してほしい」っていう質問をしました。これはメモなので簡単に書いてありますけど、そこまで言ったんですけれども、まあ答弁はこんな感じで、スケジュールが遅れちゃうからそこまではできないかなっていう話です。
ちなみに、これはちょっと大事だと思うので申し上げますが、もともと杉一小現地建て替えで、複合施設で、まあ屋上校庭とか色々問題はあったんですけど、あの当初の計画、A案と言われていた案は2021年4月開校です。もう4年前にできてるはずでした。ところが移転する話が出てきて、その時点で7年遅れますけど、今よりも広い校庭ができて環境が良いですよみたいな説明で、7年遅れ、2028年(再来年ですか)4月に開校します、っていう案に変わりました。ところが、さらにその後、河北側の工事の遅れっていうのがあって、そのためもう1年遅れていて2029年4月開校っていうのが現在のスケジュールです。しかし、それも今、現実的でなくなってきていて。一応今の時点ではそういう風に言ってるんですけど、多分4月開校ももう無理じゃないかなっていう風になってきてると思います。
引き渡しがそもそも2027年(来年)の1月には、もう区が使える状態になるっていう風な約束で来たんですけど、それが今のところの目算ですけど、来年の5月まで撤去工事がかかりますので、区が引き渡しを受けられるのは来年27年の6月から区が使えるようになります。ただ約束上は、来年の1月からもう引き渡すことになっているので、それは現在の杉一の土地を最終的に受け取る欅興産のものになるので、それから先は、つまり来年の1月からは、地代が発生します、ということなんですね。
それで「え、それって、予算に乗ってないですよね」って質問したら、実は来年の1、2、3月の部分(今年度ですので)の地代はもう計上してますっていう答弁で、月に2000万ちょっとかかるんですけど、6000万ぐらい(6600万円、税込み?)のお家賃はとりあえず区がもう払う前提で予算に計上されてるということが判明をしました。
司会 : 工期の延伸に伴うA街区の賃料等って書いてあるんですけど。A街区、杉一小が現在立ってるところです。これ換地でやるということになってるのが問題なわけですよ。換地をする区画整理の、個人共同施行者同士で「訴訟も視野に入れている」なんてことを言ってるわけですね。予算特別委員会では「訴訟しようとかっていうような険悪な関係になっていて、共同施行は成り立つのか」「明確に残置物がある状態でC街区使用収益を開始するなら(つまり学校を建ててしまうのならば)、A街区(杉一小が今あるところ)とC街区の照応の原則が崩壊するのでは」という質問がありました。この照応の原則っていうのがこの換地をする時、区画整理事業には必要なんですけれども。この照応の原則、専門的なことなので、最後に島田さんに照応の原則とは何か、このケースではどういうのが求められるか、ということをご説明いただきます。
(島田) それについて当会はこれから区に対してステートメントを出します。その前の、去年の9月に出したものに、根拠法を入れてますんで、こちらの方で説明します。
asakitas1.hatenadiary.jp
「問題点その1、照応の原則に照らした適法性」というところですね。土地区画整理法の95条の第1項2。
まず、土地区画整理法とは何かと言いますと、土地区画整理法っていうのは、都市計画の中でも古くからあるもので、特別法として定めたものです。その精神は、売買ではなく、要するにお金をかけずに、交換という形で土地を開発していくという手法。特に関東大震災の後など、行政には十分のお金がないので買収することができない、だからお金を使わずに交換という方式で開発をしていくという、特別法です。
そこの中で、一番大原則として書かれているのは照応の原則で、これは、交換前の土地と交換先の土地というものが環境が同じでなくてはいけないということを言っています。この土地区画整理法っていうのは、お金をかけずに、金銭売買を入れずに開発ができるということで、非常に安価なというかイージーにできる開発法なんですが、その代わりに厳しくしてるのが、環境の前後が同じでなくてはいけないという原則。この照応の原則を外してしまったら、ただの安売りの交換分合になってしまいます。で安売りされた方は被害者になりますので、そういうことが起こらないようにという原則があるわけです。そのことを指しています。
ただし、時代が変わってですね、関東大震災からあるいは戦後復興から時代を経るに従って、必ずしもその被害者がですね、悪いところに行ったといって問題にせず、逆に金銭的な解決で、悪いところに行ってもいい、川底の方に移されてもいいから、お金もらって出ていきたいっていう人もいるわけですよ。そういう救済措置のために、この照応の原則っていうのは、甘く解釈されるようになってきたというのがあります。
そうなんですけども、その中で、この小学校用地については、同じ法の95条の第1項において、これは「特別に考慮を払うべき」なんだよっていうのが残されてるんですね。楔が打たれてるわけです。にもかかわらず、今回、小学校の換地であるにもかかわらず、他の土地と同じように、照応の原則がないがしろにされてきていると、甘い捉え方をしているということで、これは違うんじゃないかっていうことを問題点として出しています。
司会 : 今回のこの残置によって照応の原則がさらに揺らぐのではないか。地下構造物を撤去しないで引き渡しを受ける、それで杉並区が自分でやっちゃうかもしれない、あるいはもう撤去しないかもしれない。そういうことが分かってきた現段階で、もう一度ステートメントを出そうということになりました。今日また皆様のご意見を聞いたりして決めていきたいと思います。
ステートメントに盛り込む内容として「照応の原則に違反をしている」「施行者会の調整不足、こういうことが行政の不作為である」「杉並区が金銭負担をする、あるいは金銭解決することは区民の財産を毀損することにあたる」これらは住民監査請求の対象になる事案です。これまでは「換地だから住民監査請求できないんじゃないか(住民監査の対象は財務会計行為のみ)」みたいなこともあったけれども、ここで予算が発生しますし、明らかに行政の不作為が発生しているということで、住民監査の対象になると思います。
住民監査をすると、その後、それがもしはねられたとしても、住民訴訟に持ち込むことも視野に入ってきます。ですので、私たちは杉並区がどのように予算化するか、それを踏まえた上で、住民監査請求も視野にこれから入れていきますし、その際には是非皆様にも監査人として名前を連ねていただければと思います。
asakitas1.hatenadiary.jp
asakitas1.hatenadiary.jp
asakitas1.hatenadiary.jp