阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会が運営しています。当会の活動のほか、阿佐ヶ谷の問題についての個人・団体の発信、区の動向をまとめています

岸本区長が「阿佐ケ谷駅北東地区の未来に向けて」というメッセージを発表しました。


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2024年1月22日付けで「阿佐ケ谷駅北東地区の未来に向けて」と題した岸本聡子区長のメッセージ動画とPDF原稿が発表されました。

全文はこちら。

https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/089/147/kuchoumesseji_moji.pdf

 

また同日、昨年10月の「振り返る会」の資料が更新されていました。

https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/089/147/faq.pdf

 

杉並区HP[区長への手紙]はこちらから。

www.city.suginami.tokyo.jp

「さとこにプレゼン ! 」第一弾を渡してきました。

阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会主催

1.13 「みんなでプレゼン !  いっしょに描こう、杉一小の未来」

WALK のべ18人、STUDY&WORKSHOP 35人の方にご参加いただき、盛況のうちに終了しました。今後編集した資料や動画もご紹介していきます。

この企画は阿佐ヶ谷まちづくり、杉一小を現在地に残し、河北病院跡地(区有地)になにがほしいか、みんなでアイディアを出しあい、岸本聡子区長にプレゼンする、というものです。

参加者の皆さまに提案していただいた「プレゼン案」は「ワークショップ作品」としてスタッフが立体部分を平面に落とし込んだものA1判3枚と、速報版レポート(お手紙)、当日配布資料をセットにして、1月15日(月)9時に杉並区役所・区長室に届けてきました。

岸本区長は会議のため不在でしたが、秘書の方がしっかり受け取ってくださいました。

今後、STUDYの内容も含めた完全版のプレゼンも提出します。その際にはまたご報告させていただきます。

レポート(お手紙)の文面はこちら。

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杉並区長 岸本聡子様
                                        阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会

先日ご案内いたしました私たちのワークショップの作品をお届けします。参加者の皆さんが実際に白地図の上にいろいろ造形したものを、原風景の会メンバーが貼り直して平面にしたものです(各タイトルは作業した原風景の会メンバーたちで考えました)。

巨大なサイズで驚かれたかもしれませんが、参加者の生の声をすぐに原寸で「プレゼン」したいと思い、この形にいたしました。

今後記録をまとめ、改めてご案内します。すべてのパートで非常に充実した企画となり、私たちも喜んでいます。ぜひ区長にも見ていただきたいです。

 

ワークショップは現場WALKのべ18人程度、会場でのSTUDY&WORKSHOP35人と、短い準備期間ではありましたが、多くの方が関心と熱意をもって集まり、たくさんの意見や疑問が飛び交い、改めて「阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくり計画」への注目の高さを感じました。

 

前半のSTUDYでは、昨年5月に区に提出した弊会の要望書に添えた「対案」を作成した都市計画の専門家・島田昭仁が『土地区画整理事業の基礎』として、自身が関わった埼玉県北本市の事例で「事業認可された区画整理事業でも、首長の意思決定で停止できる」ということと、杉一小をA街区で建て替える場合、日影規制を考慮してどのくらいの建物ができるかを解説しました。

続いて先日区職員の皆さまとも面談で説明させていただいた、公認会計士の加藤俊也氏から「換地の公平性」として、換地は公平なのかを課税の公平を図るために国税庁が公表している地価である路線価によって試算。また、区が算出に使った評価の不適切さ、情報開示について解説しました。計算を是正すればA街区の区の持ち分はもっと大きくなるのではないかとの指摘もあります。

これらを踏まえて、後半は三グループに分かれ

・杉一小は現在地に残す

・区の持ち分は3割(土地を分割するか共同施工した建物の延床面積を3割取るか、あるいは借地や買い戻しで大きく使うか)

・C街区は完全に杉並区のもの

という前提で、何ができるか、何がほしいか、地形や土地の歴史はどうか、という話をしながら、白地図にオブジェを配していき、最後に出来上がった作品を前に各グループが発表をしました。

最終的には、このワークショップの一部始終を記録したレポートと動画も岸本区長への「みんなでプレゼン!」の一部になります。完成次第お届けしますので、楽しみにお待ちください!

区長が掲げる「対話を大切にしたまちづくり」「住民自治」を区民のアイディアで試行錯誤しながらも実践し、わくわくと楽しさをもってまちづくりを学び、考えることができたワークショップでした。ぜひ区長のお考えにも反映し、今後区民・各団体と対話を続ける際にもご参考にしていただけたらと願っております。

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この文章に写真を貼った4ページのレポートです。

 

1.13「みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来」資料事前公開

 

 

 

1月13日(土)「みんなでプレゼン ! いっしょに描こう、杉一小の未来」の配布資料の一部と、解説動画が公開されました。

 

※データ処理に不備があり掲載できなかったpart.2を1月25日追加で掲載しました。

 


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1月13日(土)12:00阿佐ヶ谷駅北口~現場WALK

                   13:00~15:30阿佐谷地域区民センター第4,5集会室 STUDY&WORKSHOP

問い合わせ:asagaya.genfukei@gmail.com

X (Twitter) @asagaya_sugi1

 

1/13(土)WSプロモ動画公開


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前記事

asakitas1.hatenadiary.jp

1月13日(土)ワークショップ・みんなでプレゼン!「いっしょに描こう、杉一小の未来」のプロモーション動画が公開されました。

 

 

告知:1月13日(土)みんなでプレゼン! 「いっしょに描こう、杉一小の未来」

阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会より、ワークショップのお知らせです。

 

[阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会・主催]

みんなでプレゼン!いっしょに描こう、杉一小の未来』

グリーンでサステナブルでステキな阿佐ヶ谷まちづくりを住民がやっちゃおう!ワークショップ!

 

2024.1.13(土)

現場WALK:12:00 阿佐ヶ谷駅北口集合~12:45会場着(希望者のみ。会場企画からの参加も可)

STUDY&WORKSHOP: 13:00~15:30 阿佐谷地域区民センター 3F 第4.5集会室(定員60人)

資料代:500円

主催:阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会

Email:asagaya.genfukei@gmail.com 

X(Twitter) @asagaya_sugi1

 

STUDY:杉一小移転計画は変えられる!その根拠は? どうやって? 換地ってなに?

WORKSHOP:どうすれば杉一小を現在地で建て替えできる?病院跡地のC街区を何にしたい?阿佐ヶ谷のまちの未来は?みんなの理想のプランをつくろう。杉一小を現在地を残すことを前提にどんなプランが考えられるか、自由なアイデアを出し合い、形にしていくワークショップです。

みんなでプレゼン!:行政の今の計画よりステキな杉一小&C街区案を岸本区長に届けたい!

 

*参加者の顔を写さないよう配慮し、Twicasによる配信とアーカイブ動画撮影をおこないます(配信リンクは当日の原風景の会のポストでお知らせします)。

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私たちは年明けすぐにアクションを起こします。そのご案内の第一報です。

開催まで時間がありません!是非拡散、転送をお願いします。

 

詳細が決まってまいりましたら、続報をお送りします。

また、X(旧Twitter)でも、随時発信します。

◆X(旧Twitter) https://x.com/asagaya_sugi1/status/1736422949945823343?s=20

オープンハウス報告

杉並区が開催した12月13,18,23日の連続オープンハウスが終了しました。

1回目:12月13日(水)17:00-20:00阿佐ヶ谷地域区民センター

来場者20人程度。意見交換会(別室)10人程度。

2回目:12月18日(月)10:00-13:00産業商工会館

来場者少ない。意見交換会10人程度。

 

 

3回目:12月23日(土)14:00-17:00杉一小体育館開場時はパラパラとしか来場者はなかったが、終わり頃は40-50名程度が場内に。区職員約10名。

各回のオープンハウスでは、パネルの前で区職員が説明でフォロー。区民と区職員の個別の質疑応答等。中央部に模型。離れたところに区民意見を書き込む「ふせん」のパネル。総数は3日間で25通程度。

16:00頃より区職員が声をかけて希望者による座談会。司会は土田市街地整備課長。区側からは野口まちづくり部長と安藤さん(施設整備)。最初は区民15名ほどが着席したが、その外周にさらに10名ほどが囲み、これまでのこの座談会では最大規模に。

(以下は適宜内容を要約・補足し、関連内容をまとめたもので実際の発言順とは異なります)

 
 

・みんなの意見を言うだけでなく、それを聞いた上で区の考え方がどう進展し、こういう変更ができるのかどうか、を回答してほしい。

 
・一連のこの会では反対の声しか出てない。賛成の人の声があれば聞きたい。

→土田:今日はじめての人は?→1名のみ。

・私は西荻だが、周りの人から聞いて資料は見た。パネル1/3は子ども、教育の未来のことかと期待した(が、違った)。今2クラスしかなくて、けっこう子ども大変だなぁ、1クラスになると、クラス替えとかなくなるのかもしれない。そうしたなかで、30年後までの教育への投資が必要。この計画に子供の未来像、こういう答えに向かっているというのが見えない。最初のA案のころの「コミュニティ構想」にはそういうものが匂ったのに、今はない。それはどこに。社会問題の見通しを教育の場で。

 

・パネルのはじめは小学校のプールが区のものなのに、途中から「他の敷地」になっている。区有地ではないのか。

→安藤:換地によって他の地権者(欅興産・河北以外の地権者の新居住地の予定)に譲ることになっている。A街区に学校を作るときには使えない面積。

・区は「行政の継続性」を言って計画は変えられないというが、2017年の学校改築検討懇談会(現地建て替え案)の1年間の検討〜結論には「行政の継続性」はないのか?


・なぜ個人共同施行にしたのか?個人施工を「法的な決定」として規制事実が積み上げられている。個人施工が行政の決定事項になるのか?

安藤:個人共同施工は法律上区画整理事業をやるときの手法のひとつ。名前は個人だが地権者が少数のときにやるやり方。意思決定が早く、杉一は改築時期を延ばしたくない。個人としても杉並区が地権者なので、区がひとつの法人格として入った。

・それは議会にかけなくていいのか

→区議:田中区長が申請して田中区長が認可したもの。議会にはかけていない。認可そのものは行政手続きなので、法的瑕疵はないが。

三者で決めて、今世の中利権利権。病院跡地は本来売れない。豊洲市場の例でも「安全」といって移転したのに、ヘドロを海に流している。そもそも誰のための事業なのか。

・仮換地、ことばはわかるが、そういうことをやるとまで、田中区長に委任した覚えはない。「決まったことだから」「変えられない」ばかり。困難でも私たちの財産なのだから、やってほしい。民主主義なんだから合意を取ってほしい。意見を持っていても表現できない人が多い。足を運んできいてほしい。田中区長の悪かったことを岸本区長が引き受けてるのは申し訳ないが。まだ不信感が残っている。

・仮換地はいつ仮から本換地となるのか?

安藤:移転工事が完了し、その後、所有者移転登記をすれば本換地。

        [移転案]

・改築に時間がかかるというが、こんなややこしいことするから時間がかかってる。こんな状況で新たに改築検討懇談会(パネルでは移転案でのスケジュールだと来年度に設定)なんか出来ないだろう。そもそも前の改築検討懇談会をないがしろにしたことからこの問題は始まっている。仮に会を開いて、それで来る人だけでやっても禍根を残すだけ。

・区の予算策定のスケジュールというが、予算案を移転前提ではなく現地建替を含めた幅広い検討の予算にすればいい。そうした改築検討懇談会ならできるかもしれない。

・子供にとってどんな学校がいいのかが最初で、それを実現するための施設の場所やあり様を考えるべき。

 

・杉並ではまちづくり、施設再編、いろいろ問題があり、建物をどう作るか、ではなく、子どもや高齢者にとってどういう施設が必要かという議論で考えるのが本来のあり方では。「もう決まっているから」「損害賠償」脅しみたいな論理で進める。いくらみんなが意見出しても聞かないような感じ。原点に立ち返って。

 

・「振り返る会」に出て疑問に思った。水害のことをみんなが指摘し、区は(水害リスクを)否定はしていない。水害対策は垂直避難(学校施設をかさ上げし、上階に避難)というがとんでもない。水没した学校で給食室、職員室がずっと使えなかった例がある。近隣騒音について「防音壁」というが…。こんな塀に囲まれた学校がいいのか?なにが子どもにとって最善なのか。子どもにとってどういう教育環境がいいのか、その議論がされていない。未来の子どもたちに恥じない学校を。

 
・小学校を病院跡地に移転というのがどうなのか。安心安全の学校生活を送るには現地建て替え。河北跡地は想定外の大雨で避難場所にならない。その時区はどこを避難場所に?最後は「一番いいところに学校を建ててくれた」となった方が子どもにとっていい。
安藤:移転した場合は避難場所も一緒に移転。技術的な方法を検討する。
野口:具体的な計画があるかというと、ない。
・2018年A案(現在地建替え)B案(河北跡地移転)検討の際、B案の水害のリスクが太字で書かれていた。「全体最適・長期最適」と説明されたが、水害のデメリットをどう克服すると検討して決めたのか。
安藤:区の施設整備計画では短いが書いてある。
・床のかさ上げと垂直避難か?
安藤:防水板を低いところに建てる。阿佐ヶ谷地域区民センターも水害予定地 で(参加者から「え?水害予定?」と言われて訂正)すみません、水害の予定はないです…ハザードマップで指定された地域では対策をしている。

ハザードマップで水色のところに移転することになっている、など、これまで知らなかった住民が今になって勉強して声を上げた。今まで悪かったものを変えるために努力してほしい。防災は自助努力はその通りだが区職員が区民に言うべきことではない。

 

・土壌汚染はどうか、土地改良はどうか、なぜ調べずにやるのか。土壌汚染の調査の後に安全ならそこで初めて移転を検討すべきでは?

・「にぎわい」ってわけわからないもののために小学校を汚染された低い土地に移転することを子どもたちにどう説明するのか。行政、(当時)二元代表制の区長が勝手に決め、区議会が暴走を止めることができていない。なぜこれまで区議会で議決しなかった?

野口:全てが議決が必要ということではない。ただ議会に報告はしてきた。

・前区長の暴走を区議会が止められなかった。今は区長も区議も変わったので止めて欲しい。

 

・まちづくり、にぎわいに杉一小をからめないでほしい。区が言うにぎわいの実態はない。実態のないことで小学校を汚染や水害の地に追いやった。みんな教育のこと、学校のことを考えてやってよ、と言っているのに、なんで教育の人はこの場にいないのか。

     [現在の杉一小]
・こういう会はどういう位置づけなのか。HPを見ていると「(計画どおり)やるぞやるぞ」となっている。どういう位置づけで私たちは意見を述べているのか。屈辱的ではないか。

土田:意見はどう活かされるか、というご意見もいただいている。区長は「対話の区政」と言うが、今決まっている計画を変えるためにみなさんの意見を聞くとは言っていない。

野口:これまでの計画に沿って進んでいる。最近になってものごとが動き出したわけではない。区長はこの決定を見直します、と言ってるわけではない。今の段階でひとつひとつの意見をどうするのか、聞いている段階なので、決まっていない。中にはまったく相反する意見もある。ひとつひとつ聞いていった上で、積み重ねていく、反映できないものもある。

 
・2017年の複合化・屋上校庭にせざるを得ないとした改築検討懇談会のときとは条件がちがう。区民センターの移転は終わり、産業商工会館移転も必然性が今そんなにない、当時と容積率もちがう。7~8階建ての限定の中で今考える必要はない。その理屈でこの敷地(A街区・現在地)に小学校を建替えるのになにがいけないのか。たしかに世の中には洪水のおそれのあるところ、病院跡地に小学校を建てた例もある。しかしあそこ(C街区・河北病院)に移転する必然性はない。なぜ小学校があそこにいかなくてならないか、あるとしたら「校庭が取れる」だが、今の状態どこでも校庭は取れる。だから必然性がない。そのへんを考えていただきたい。
 
・この一連の意見交換会やオープンハウスの議事録公開時期は?
土田:なる早としか言えない。
 
・今日のこの会でも反対の声しかなかった。そういう認識でよいか?確認したい。

・次回はいつか。

土田:なにも決まっていない。

・12月7日に「振り返る会」参加者有志との意見交換会で「1月末になんらかの~」って言っていた。それは今後区が議事録も公開することになっているのだから公式な回答。なぜ今、こんなに広く人が来てるときには言わないのか。ちゃんと周知しないからこんなに不信感持ってるんじゃないか。

土田:私の口からは言えない。私が区長なら次やります〜ってこの場で言えるけど。


 

 

 

 

 

 

 

これまでの保護者・住民からの意見

前記事

https://asakitas1.hatenadiary.jp/entry/2023/12/11/224026

のとおり、現在杉並区では広範なオープンハウス・意見交換会と、近隣住民、保護者、地権者、まちづくり団体との個別意見交換会(区長参加)を連続的に実施しています。

 

いよいよ12/23(土)14:00-17:00杉一小体育館にて、オープンハウス説明会の最終回が開かれます。これは区側としても、広く杉一小保護者、在校生、卒業生、入学予定児童の保護者などに参加してほしいということで、杉一小での開催となりました。

入退場自由、予約不要、16:00からは意見交換会もあります。

また、アンケートや付箋を使って意見を残すと、区が集約します。ぜひご参加ください。

会場では紙版の、ネットでは12/26まで記入可能(2000字、同一ブラウザからは1回のみ投稿可能)なアンケートもあります。

https://logoform.jp/form/Y4gR/425414

 

以下、これまで様々な団体が出した要望書や意見書を掲載しますので、オープンハウス質疑やアンケート記入の参考にしてください。

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「阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会」:杉一小を移転せず、他施設と共存する形で現在地に残し、現河北病院(C街区)を周辺環境と教育に資する形で区が活用することを提案しています。23年5月30日提出。

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我々は、阿佐ヶ谷の原風景を守り、それを活かしたまちづくりを推進していきたいので、杉並第一小学校(以下杉一小)跡地及び河北病院跡地の建築計画について以下4点を要望します。

1.杉一小跡地に高さ40m以上の高層建築を建てないこと。

2.同地に建築される建築物の中に小学校機能を入れること。

3.河北病院跡地は、小学校の第二運動場かつ人々の憩いの場と防災機能を兼ね備えた広場として活用すること。

4.A街区全体として脱炭素に向けたCEMS(コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システム)を構築すること。

5.以上を踏まえ、杉一小跡地及び河北病院跡地の建築計画については公開のプロポーザルコンペを実施すること。

[事由]

1の事由

・周辺環境と調和し、歴史ある北口の町並みには高層建築物は馴染まない。

(中略)

2の事由

・もともと杉一小は複合建替えする構想であった。仮にまとまった容積の建物を小学校跡地に建設するならば、その中に小学校機能を入れるほうが道理が通る。

(中略)

3の事由

・河北病院移転先として、大半が伐採されてしまった「けやき屋敷」の樹林を補償するために、河北病院跡地に多数の植樹を含めみどりを確保することで地域の環境にも寄与する。小学校の授業時間以外は地域に開放し憩いの場とすることができる。

・火よけ地として利用することで地域の防災機能を高めることができると同時に、震災時の一時避難場所や防災訓練の場所として利活用できる。

(後略)

 

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「杉並区阿佐谷北1丁目・2丁目住民有志の会」:近隣に長く住む方たちの経験から、水害と浸水への懸念、C街区活用への要望を出しています。23年11月提出。

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杉並第一小学校を移転することなく、現在地での建て替えを検討してください。 

 =地域住民のいのちを最優先して、地震災害・豪雨災害の観点から強く要望します=

阿佐ヶ谷はその地名が示すように浅い谷がある場所、固い地盤と軟らかい地盤がある場所です。江戸、明治の頃には、固い地盤に立つ建造物は寺社、相沢邸そして今の杉並第一小学校だけでした。周辺は柔らかい地盤で、田んぼや沼地で住宅はほとんどありませんでした。Sそのため、関東大震災時に大きな被害の記録がありませんでした。その後、田んぼや沼地に人々が多く住むようになり、この地域は自身の危険度が高く、豪雨時には浸水被害を受ける場所となり、避難を余儀なくされる場所となっています。

河北病院本館(河北HP)は軟弱地盤で、谷底低地にあります。小学校との標高差はおよそ3mあり、大雨が降ると中杉通りから学校脇を病院方向に向かって降水が流れる光景がよく見られます。

堅い地盤の上にあり、大震災時、豪雨時の避難場所・救援所という機能を担っている杉並第一小学校を、軟弱地盤の河北HPの跡地を区有地にして移転して、これから先、100年、200年先までの震災、豪雨災害からの児童や地域住民の安全を保障できるとは考えられません。小学校の建築にあたっては、今の住民ばかりでなく将来の幼子の母親・幼児・児童・障がい者・高齢者など、すべての住民の命を第一に考えた計画として頂きたく、次のように要望いたします。

1、 相澤の森が続いてきたのと同じくらい未来まで住民の命をかんがえて、地下水脈の影響のない、固い地盤上にある杉並第一小学校は現地での建て替えとしてください。

2、 地震災害時、豪雨災害時、双方の災害時に機能を発揮できる杉並第一小学校にしてくことで、地域住民の命を守ってください。

3、 小学校の単独建て替えが無理な場合は現地での複合施設としての計画にしてください。

4、 河北HPの跡地、教育活動の活用スペースや人々の憩いの場、豪雨時の遊水地機能、大震災時の防災機能を兼ね備えた広場としてください。

以上

 

 

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「杉一小を現在の場所に残したい現役保護者有志の会&OB保護者有志の会」:これまで当事者である学校関係者、特に保護者に計画が相談・周知されないまま進んできたことを問題視しています。そのため、これまで区が考慮していなかった移転案の「近隣住民との関係」「地域に開かれた学校としての教育風土」などを行政に伝えています。保護者、在校生からの意見の手紙も30通以上添付したそうです。23年11月10日提出。

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杉並第一小学校は創立148年の歴史を持つ杉並最古の小学校のひとつであり、学校支援本部が設置され始めた初期よりそのモデル校とされるなど、長きにわたり児童と教職員、保護者、地域の方々とが一体となって学校運営をしてきた、まさに地域に育まれた小学校です。

私達は杉一小児童の保護者として、この杉一小独自の教育風土を守り、この場所で発展させるために。また児童や地域住民の安全を守り続けるためにも、現在の杉一小の場所に引き続きあり続けることを要望します。

1.杉一小が現在の杉一小の場所に引き続きあり続けること。

2.小学校単独の土地利用、単独施設が望ましいが、区の事情等によって施設の複合化が止むを得ない場合は、児童や地域住民の安全と、これまでの杉一小の教育環境を十分担保したものとすること。

3.また、その複合施設のあり方や同居の施設を検討する場合も、あくまで中心は小学校とした上で、同居の民間業者の業種業態も含め、小学校との同居に相応しい保育や育児、教育関連のものに限定する等、杉並区教育ビジョン等を具現化、象徴化、今後の杉並教育のモデルケースとなる施設を目指すこと。

4.そしてその新施設の検討座組としては、地権者、利害関係者、地域関係者(町会・商店会等)だけでなく、児童(在校・卒業)、教職員、保護者(卒業児童・入学予定児童)、学校支援本部等の学校関係者、さらに保育・育児・教育関係者の視点から広くアイデアや意見を丹念に掘り起こしてその声を反映し、「住民と共に創る地域マネジメント」に相応しいものとすること。

<理由>

「この地にあってこその教育風土を守り、この地で発展させる」

・市街地の中心にあって周囲の商店や地域住民の協力によって、地域に開かれ、地域と支えあう、地域とともに学ぶ教育がなされてきた。市街地の中心にあることが杉一小の個性であり、他校では出来ない教育プログラムを実施し、独自の教育風土を育んできた。

・阿佐ヶ谷盆踊り、阿佐ヶ谷ジャスストリートの会場としても利用され、地域住民の交流や文化発信の中心的な施設のひとつ。

・駅から至近距離で利便性に優れ、他校では出来ない阿佐ヶ谷駅前での活動や交通機関を利用した校外学習も可能。

・駅から至近距離であることから、両親共働きの家庭の児童の送迎や放課後のフォローの利便性が高い。

・市街地にあるため騒音が周囲の環境を干渉せず、10分おき、45分おきに鳴るチャイム音をはじめ、体育や休み時間の歓声、音楽活動の楽器音等、周辺住民の理解と許容の中、伸び伸びとした教育活動が出来ている。

・現在は校区の中心部にあり、各児童の通学距離時間も概ね20分以内であるが、移転するとそのバランスが崩れ、通学に片道25分以上かかる児童が発生する。

・例年、指定校変更の制度を利用し、阿佐ヶ谷駅南西エリアからの越境入学者が一定数いるが、移転するとかなり遠くなることから、その方々の入学断念が懸念される。この数年の入学者数減少傾向を鑑み、現在の場所の利点を失うべきではない。

・小学校の学舎は、卒業していく児童にとっての心の原風景であり、教職員達が人事異動で変わろうとも、自身がかつて学んだその場所にいつでも戻れることが、卒業児童の心の支えとなっている。その学舎がそこにあることが、時おり卒業生を学校に招き入れ、在校児童との交流を生む。過去と未来の架け橋となっている。

なお、杉一小現役保護者の声を意見集として添付します。現役児童の声もあります。

是非ご参照いただき、ご検討ください。

また、本要望書提出にあたり、区長との直接面談を希望しましたが、残念ながらかないませんでした。引き続き区長との意見交換の機会を希望しています。併せてご検討ください。

 

 

[意見集]より抜粋

【1】

子供達が今の杉一小が狭いことに不満を持っていたわけではないのに、大人達が勝手に広い方がいいだろうと考えて、無理やり病院の跡地に小学校を移転させるなんて、とんでもないことだと思います。古い病院の跡地なんて普通は誰も行きたくないし、誰も土地を買わないでしょう。そんな土地に屁理屈をつけて子供達を追いやるなんて、子供を大事にしていない区だと思われます。

2】

子供がジュニバンに参加している。

ジュニバンは戦前から続く伝統あるバンドで、地域に支えられて活動してきた。

移転地においても現在と同様の活動が担保されるのか。

1、現在の小学校の場所は隣が西友、神明宮、そして森があり、子供たちが声を上げて伸び伸び学べる良い学習環境にある。

2、夏祭り、親父の会のイベント、ジャズフェスティバル、運動会等問題なく開催できている。

3、ジュニアバンドも活動できているが、コロナのような不測の事態がおき、窓を開けて練習しないといけない状況となった。

移転先は住宅地域に至近である。音によるクレームが心配だ。

4、クレームによって子供たちの生活に制限をかけることはあってはならない。

5、クレーム対応のために、先生方が地域の対応が増えるなど、労働環境が悪化することも懸念する。

6、移転先は馬橋小学校や朝鮮学校とも至近である。杉一小学校が移転したら、阿佐ヶ谷北一丁目地域は大変騒々しくなるのは予想できる。

最後に、①コロナなどの不測の事態や②気候変動による予想できない降水量の雨、③住人の過剰なストレスによる事件事故、そういったことへの対策をすることで、子どもたちの生活に制限をかけることは絶対にあってはならないし、巨額の税金を投入したり、区の職員や学校関係者、PTAに負担がかかることもあってはならない。

今の場所はそういった問題はないのだから、小学校が今の地にとどまることを希望する。移転はしたくない。区長お願いします。

3】

確かに仮校舎の期間は先生にも子供達にも不自由はあると思うが、だからといってどこに移転してもいいわけではない。148年続いた小学校の100年先を考えるのに、この1-2年のことで決めるのはどうか。しかも最近は仮校舎といっても昔のプレハブとは違い、ずっと質がいい。

そういうことで子供達や保護者を脅し、移転に誘導するのはズルイやり方だ。移転しないことを希望する。

11】

学校が駅から近いので、先生は子供を連れて駅まで行く負担が少なくて5分ほどで行ける。だから一時間目からJRで高円寺に行って、座・高円寺で演劇を見たり、荻窪に行って、杉並公会堂でコンサートを聞いても、四時間目までに学校に戻って来られて、学校で給食が食べられる。それが馬橋小、杉七小、杉九小だと、午前中には学校に戻って来られず、一日行事になるし、お弁当が必要だと、その学校の保護者から聞いた。また、子供を一学年まとめて集団で歩かせて駅まで行くのは、先生は大変負担だと言っていた。杉一小が移転して駅から遠くなると、今杉一小で出来ているそういう子供達によい課外活動が減ってしまうのではと心配。

【22

杉一小は病院跡地に仮校舎を建てていったん移転し、また今の場所に複合施設の一部として戻ってくればいい。その仮校舎は「近代&児童文学館」として再利用。阿佐谷・高円寺は井伏鱒二小川未明を生んだ土地だし。そしてけやき屋敷で失った緑を復活させ、防災公園にすればいい。そうすると病院跡地は「文化・環境・防災」を兼ね備えた、杉並の象徴的な場所になる。

27】

自分の周りには、少しは移転に賛成している人もいますが、その人達は、子供のことはどうでもいいと言っていたり、駅前の土地の活用の話ばかりです。そういう人の意見で子供の小学校を移転してもいいのでしょうか?

28】

区の説明では「杉一小が病院跡地に移っても、近隣住民から騒音クレームが起きないように努力します。」といっているが、「努力」って何を努力するのか?区が出来ることは施設をどうにかすることだけ。実際に近隣住民のクレーム対応や、日頃の活動で騒音が起きないように努力するのは、先生と子供達だ。

 

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今回の連続的な意見交換会では12/7杉一小学校運営協議会、12/13杉一小保護者有志、12/19杉一小保護者及び近隣住民約40名などとの各2時間程度の懇談会がありました。区側は岸本区長と担当職員10名程度が出席。

詳細は後日杉並区が議事録を公開する約束ですので、公開を待ちましょう。

なお、12/25には[阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会]の意見交換が予定されています。

 

これらのプロセスは岸本区政の「対話をたいせつにしたまちづくり」の方針で実施され、8月と10月の「振り返る会」では「対話の継続」が結論となりました。

しかし今回のオープンハウスのパネルによると、次は「まちづくりセッション」「エリアプラットフォーム」「学校改築検討懇談会」となっており、広く区民と対話する場の設定がなされていません。

区の説明はまだまだ不足であり、「対話」はようやく糸口に達した程度です。

「対話の継続」のためには、みなさんのオープンハウスへの参加と、アンケートでの意見表明が必要です。阿佐ヶ谷北口だけでなく、杉並すべてのまちづくりのため、この機会に積極的にご参加ください。