2024.7.20産業商工会館第一・第二集会室にて[阿佐ヶ谷]連続学習会vol.1として「河北病院跡地の土壌・地盤は大丈夫?」を開催しました。地質の専門家である㈱低炭素化研究所 代表・石田 聖(ひさし)さんをお招きし、当会代表・島田 昭仁(工学博士・都市工学)さんとの対論を行いました。
三回に分けて動画と資料をアップします。part.1は石田さんの講義です。
冒頭、6.26の杉一小学校改築検討懇談会に当会が提出した「軟弱地盤」についての意見書を読み上げ、今回の議論はこれを補強し、再提出を目指すものであると確認しました。意見書はこちら。
第2回学校改築検討懇談会 - 阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報
学術会議のこの報告は「憲法並みの重要なことを言っている」。
スマートコミュニティというと再生可能エネルギーのことばかりになるが、実際はもっと深い。
「誤った考え方」右の日本の現状は、企業が自社製品で地域のエネルギーを合理化する形態。左の市民が一番上にあるのが理想。
新しい河北病院は杉並区内で最大のエネルギーを使う施設(区全体の2%)になる。それなのにこの設計はぜんぜんダメ。あたかも環境志向であるかのようなグリーンウォッシュだ。
ZEBオリエンテッドとは低炭素化の中で最低ランク、30%の削減をすればいいだけ。30%ならほっといてもできる。
小諸市では市役所建て替えにあわせ、病院を移転させ、相互エネルギー利用に設計した。
残念だったのは中部電力の子会社がやったことで、ガスでやればもっと削減できたのに。
ここからは地質の話。
武蔵野台地は間氷期に雨が多く、扇状地ができ、氷期に固まって地層を形成している。
阿佐ヶ谷地域のボーリング図。現在の河北病院が低地で、腐植土の下に粘土質ローム層があることがわかる。
区の地盤・土壌汚染に関する回答への石田さんの見解。
「安全」は数値的なものだが、将来の不安まで払拭しないと「安心」ではない。
豊洲市場の土壌汚染対策。一番下の「不透水層」まで届けばよしとしているが、「不透水層」の定義そのものがあいまい。
行政とコンサルが「非現実的なまちづくり」にカネを使う事業が横行している。
まちづくりを市民の手に取り戻すことが必要。
阿佐ケ谷駅北東地区は全体でグリーンタウンとして設計すべきだった。現在の河北病院の計画は50年後に禍根を残すようなものだ。