阿佐ヶ谷駅北口・杉一小改築問題情報

阿佐ヶ谷の原風景を守るまちづくり協議会が運営しています。当会の活動のほか、阿佐ヶ谷の問題についての個人・団体の発信、区の動向をまとめています

part.3「河北病院跡地の土壌・地盤は大丈夫?」質疑応答

24.7.20[阿佐ヶ谷]連続学習会vol.1「河北病院跡地の土壌・地盤は大丈夫?」
part.3、質疑応答編です。
1本目の動画16分ごろからが質疑。2、3本目に続きます。
おもな内容は
 
Q:そもそも宙水(ちゅうみず)とは?
島田「地表から数メートルの浅いところを流れている(溜まっている場合も)地下水。阿佐ヶ谷北東では、地域区民センターの工事で宙水があり、朝鮮学校のところにも淀みがある。(過去の工事で)盛り土したところと、粘土質の地層の間に溜まる。地下水と砂礫が混在することで、地震の振動で混ざり合ったのち、水が上に上がってくる。これが液状化」
Q:河北病院はコの字型になっていて、真ん中にプレハブがあるが、そこは池だった場所。杭を打っても地盤沈下するのではないか。現に馬橋公園通りで沈下が見られる。
石田「この地域では武蔵野礫層が水を流している。上に出て川になっているのが、善福寺川だが、地下水については渠道がわからない。地下水の管理がちゃんとできていない
Q:桃園川第二幹線の工事による地盤への影響はないか?そもそもC街区工事で深いところに杭や矢板を打つとどうなる?
石田「トンネル工事は地下水の流れを分断し、流動を妨げる。ムダな工事ならまだマシだが、有害な土木工事が多い」
島田「杭や矢板で、宙水は外に逃げる。盛り土を擁壁で固めて、そこだけ高さを上げると、雨水が周りに流れ、周囲の住宅に被害
Q:福岡県の福津市で川のところに小学校を作るとして、住民が反対し、請願したが教育委員会が却下!盛り土によって「こっちに水が来るから調査すべき」としたが、市は「大きな影響はない」としている。
島田「杉一小の場合、区は「地下ピットを作り、そこに水を落とす」と言っている。住民には垂直避難を求めているが、道が水没して避難はできない。河北周辺から駅の方に避難できるフットパス(屋根つきの歩道橋のような)がなくてはならない。それでまた27億円程度かかる」
Q:今日は医療廃棄物汚染の話までできなかった。調査と汚染除去は河北がやる、病院が現在地で稼働中は調査できない、というのが杉並区の言い分だが?
石田「まったくそんなことはない。弁天池(埋めているが水を汲み上げている)の水を分析すればいい。私有地なら、許可を取るか、付近の他のところ。検査手法としては、ガスクロマトグラフ質量分析計にかければ、トリクロロ(エチレン等)の塩素系有機化合物がめちゃくちゃいっぱい出てくると思う。霞ヶ関ビルの容積にスプーン一杯の(微量)レベルでもわかる。重金属はICPバスという分析機械があり、それでやれば一発でできる」
島田「岸本区長は環境が専門で、ヨーロッパ型の政治を取り入れようとしているはずなのに、地形を変えていくことは犯罪だという感性はないのか。地域区民センターの工事で矢板で水を全部抜いた。同じようなことをC街区でもやったら、地形を変えることになる。そんなことに税金を使い、業者を潤すだけでいいのか」
 
最後にお二人の感想。
石田「この問題についてちょっとスタディしたらとんでもないことをやっている!業者と癒着があってはならない。行政は我々の下僕でなくてはならない。それが我々と無関係なところで業者、コンサルとつるんでやっていることを許してはいけない」
島田「薬害の話ができなかった。機会あればやりたい。環境問題、脱炭素に向けてやらなければならないのに、杉並区はやっていない」